日時
上映中~6月15日(木)※上映終了
料金
一般¥1,900/シニア(60歳以上)¥1,300/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳) ¥1,000/ジュニア(15歳以下)¥800/UPLINK京都会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINK京都ユース会員(22歳以下)いつでも¥900/障がい者割引¥1,000
上映中~6月15日(木)※上映終了
一般¥1,900/シニア(60歳以上)¥1,300/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳) ¥1,000/ジュニア(15歳以下)¥800/UPLINK京都会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINK京都ユース会員(22歳以下)いつでも¥900/障がい者割引¥1,000
メーサーロシュ・マールタは自身の特徴的な主題(孤児、親子の関係、女性が直面する問題)を驚くほど変化に富む形で繰り返してきました。本特集ではその変奏過程を最大限体験できるラインナップを揃えております。
『アダプション/ある母と娘の記録』で描かれる子を設けることへの希望は、『ナイン・マンス』では大人たちの残酷な関係を通して、出産に至るまでの不安として変奏されます。『マリとユリ』では(『アダプション』において半ば不在として扱われた)家族の姿がつぶさに捉えられ、『アダプション』を特徴づける名状しがたい女性の連帯が、本作ではより切実な関わりあいとして提示されます。女性同士の結びつきは『ふたりの女、ひとつの宿命』において、同化という極端なまでの強度を見せます。
これら4作品は数珠つなぎのように鑑賞する価値のある作品群です。メーサーロシュ作品の素晴らしさは、こうした主題の反復という作家性だけではなく、親しみやすい音楽の扱いにも認められます。娯楽映画さながらに主旋律を繰り返す作法は、その作品を誰にも開かれたものにしており、そうした音楽性がもっとも開花した作品が『ドント・クライ プリティ・ガールズ!』です。同作においても主題は一貫しており、彼女の作家性をたしかに感じることができます。
6月2日(金) | 14:00『ドント・クライ プリティ・ガールズ!』 16:00『ナイン・マンス』 |
6月3日(土) | 14:00『ナイン・マンス』 16:00『アダプション/ある母と娘の記録』 |
6月4日(日) | 14:00『ドント・クライ プリティ・ガールズ!』 16:00『ナイン・マンス』 |
6月5日(月) | 14:00『アダプション/ある母と娘の記録』 16:00『ナイン・マンス』 |
6月6日(火) | 14:00『ナイン・マンス』 16:00『ドント・クライ プリティ・ガールズ!』 |
6月7日(水) | 14:00『ドント・クライ プリティ・ガールズ!』 16:00『アダプション/ある母と娘の記録』 |
6月8日(木) | 14:00『アダプション/ある母と娘の記録』 16:00『ドント・クライ プリティ・ガールズ!』 |
6月9日(金) | 09:55『アダプション/ある母と娘の記録』 12:05『マリとユリ』 |
6月10日(土) | 09:55『マリとユリ』 12:05『ふたりの女、ひとつの宿命』 |
6月11日(日) | 09:55『ふたりの女、ひとつの宿命』 12:05『アダプション/ある母と娘の記録』 |
6月12日(月) | 09:55『アダプション/ある母と娘の記録』 12:05『ふたりの女、ひとつの宿命』 |
6月13日(火) | 09:55『ふたりの女、ひとつの宿命』 12:05『マリとユリ』 |
6月14日(水) | 09:55『マリとユリ』 12:05『アダプション/ある母と娘の記録』 |
6月15日(木) | 09:55『ふたりの女、ひとつの宿命』 12:05『マリとユリ』 |
『ドント・クライ プリティ・ガールズ!』(1970年/ハンガリー/ヨーロピアン・ビスタ/モノクロ/89分/2Kレストア/英題:Don’t Cry, Pretty Girls!/原題:Szép lányok, ne sírjatok!)
ビート・ミュージックのファンである若者たちは、うだつの上がらない日々を工場での労働に費やしている。ユリは不良青年のうちのひとりと婚約しているのだが、とあるミュージシャンと恋に落ちた。ギグを開くという彼とともに、ユリは小旅行へ出かける。しかし嫉妬深い婚約者と彼の不良仲間たちは執拗にふたりを追いかけ……。
監督:メーサーロシュ・マールタ
出演:ヤロスラヴァ・シャレロヴァー、ザラ・マールク、バラージョヴィチ・ラヨシュ
脚本:ズィムレ・ペーテル
脚本監修:ビロー・イヴェット
『アダプション/ある母と娘の記録』(1975年/ハンガリー/ビスタ/モノクロ/88分/4Kレストア/PG12/英題:Adoption/原題:Örökbefogadás)※当館は2K上映
43歳のカタは工場勤務の未亡人。彼女は既婚者と不倫関係にある。カタは子どもが欲しいのだが、愛人は一向に聞き入れない。とある日カタは、寄宿学校で生活するアンナと出会い、彼女の面倒を見ることにした。次第にふたりは奇妙な友情を育んでいく。
監督:メーサーロシュ・マールタ
出演:べレク・カティ、ヴィーグ・ジェンジェヴェール、フリード・ペーテル、サボー・ラースロー
『ナイン・マンス』(1976年/ハンガリー/スタンダード/カラー/94分/4Kレストア/R15+/英題:Nine Months/原題:Kilenc hónap)※当館は2K上映
ユリは工場勤務の傍ら、農学を学んでいる。工場の上司は彼女と恋に落ちる。
ユリは彼に誠実な関係を望むいっぽう、前パートナーとの間に子どもがいる事実を隠している。やがて彼女の秘密は明らかになるのだが、上司は子どもの存在を受け入れるだけの心の準備ができておらず……。
監督:メーサーロシュ・マールタ
出演:モノリ・リリ、ヤン・ノヴィツキ
『マリとユリ』(1977年/ハンガリー/スタンダード/カラー/98分/4Kレストア/英題:The Two of Them /原題:Ők ketten)※当館は2K上映
マリの夫は偏狭な男で、ユリの夫はアルコールに依存している。彼女たちはつらい夫婦生活を乗り越え、慰めを求めあう。互いの葛藤を知ったふたりは、それぞれの人生を歩むべく、ある決断をする。
監督:メーサーロシュ・マールタ
出演:マリナ・ヴラディ、モノリ・リリ、ヤン・ノヴィツキ
『ふたりの女、ひとつの宿命』(1980年/ハンガリー、フランス/16:9/カラー/105分/4Kレストア/英題:The Heiresses/原題:Örökség)※当館は2K上映
1936年。ユダヤ人のイレーンは、裕福な友人・スィルヴィアからある相談を持ち掛けられる。スィルヴィアは不妊に悩んでおり、イレーンに自身の夫との間で子どもをつくってほしいと言う。そうして生まれた子どもに莫大な財産の相続が約束されたのだが、彼らの関係は悪化の一途をたどる。その頃世界ではファシズムが台頭し……。
監督:メーサーロシュ・マールタ
出演:イザベル・ユペール、モノリ・リリ、ヤン・ノヴィツキ、ペルツェル・ズィタ、サボー・シャーンドル
【メーサーロシュ・マールタ監督特集 女性たちのささやかな革命】
後援:駐日ハンガリー大使館、リスト・ハンガリー文化センター
配給:東映ビデオ