現実と虚構が交錯する、
不安な空気がただようミステリーであり、
心理ドラマでありながら、
名キャメラマン、カロリーヌ・シャンプティエがとらえる官能的な色彩のコントラストに加え、
等身大でキュートな彼女たちの衣装にインテリアと、
さまざまなディティールも楽しく心踊る一作。
演劇学校の先生役に、リヴェット作品に欠かせない名優ビュル・オジェ。主役を演じる女優たち五人の鮮やかな個性にも注目。
女の子だけの演劇学校に通うアンナ、クロード、ジョイス、ルシアの四人組は、パリ郊外の屋敷で共同生活をおくっている。ある日、同じ演劇学校の生徒で、わけありの恋人がいるというセシルが不可解な犯罪に巻き込まれたとの噂が。同じころ、四人の彼女たちに謎めいた男がつきまとうようになって─。
男の狙いは?犯罪の正体は?グレーに沈むパリの街。
『彼女たちの舞台』(原題:La bande des quatre/英題:The Gang of Four
/1988年/フランス・スイス/カラー/162分)
脚本:ジャック・リヴェット、パスカル・ボニツェール、クリスチーヌ・ローラン
出演:ビュル・オジェ、ローランス・コート、フェイリア・ドゥリバ、ベルナデット・ジロー、イネ
撮影:カロリーヌ・シャンプティエ
【ジャック・リヴェット傑作選2024】
配給:コピアポア・フィルム