モンパルナスの灯 HDデジタル・リマスター版 Les amants de Montparnasse/Montparnasse 19
1月13日(金)、17日(火)上映
1月13日(金)、17日(火)上映
元々はマックス・オフュルスが監督し、イヴ・モンタンが主役のモディリアーニを演じるはずだったこの作品は、1957年にオフュルス監督が亡くなったため、急遽ジャック・ベッケルがメガホンを取ることになった。そしてモンタンの代わりに主役をつとめたジェラールも、モディリアーニと同じ36歳で1年後に世を去ることになったいわくつきの作品である。
実在の画家アメディオ・モディリアーニ(1884-1920)の生涯を演じることになったジェラールは、衣装のジョルジュ・アネンコフにパレットと絵筆を持ってポーズをとらせたり、モディリアーニの周囲にいた画家や彫刻家などについて質問をし、第一次大戦後のモンパルナスの息吹を映画に吹き込もうとした。優しく献身的な妻ジャンヌ役に、近年でも『男と女 人生最良の日々』(2019)に出演し活躍を続けるアヌーク・エーメ。そして冷徹な画商に個性派のリノ・ヴァンチュラが扮している。
第一次世界大戦後のモンパルナス、そこは芸術家の卵たちが明日を夢見て集う場所。イタリア人のモディリアーニは、ジャーナリストのベアトリスや友人のズボロスキーに支えられながらも、世間の無理解に自暴自棄となり、貧困とアルコール中毒と結核に苦しんでいた。
ある日、美術学校の授業でモディリアーニは、美しい画学生ジャンヌと出会う。お互いに惹かれ合う二人。モディリアーニは結核の療養で来ていたニースへ向かう。ジャンヌは両親の猛反対を押し切り、モディリアーニと一緒に暮らし始める。ジャンヌの温かい愛情と励ましにより、再びモディリアーニは前向きに人生と芸術に取り組もうとするが、彼の人生最後の日々はすぐそこに近づいていた……。
『モンパルナスの灯 HDデジタル・リマスター版』(フランス/1958年/108分/モノクロ/ビスタ/モノラル/原題:Les amants de Montparnasse (Montparnasse 19)/日本初公開:1958年)
監督:ジャック・ベッケル
出演:ジェラール・フィリップ、アヌーク・エーメ、リノ・ヴァンチュラ、リリー・パルマー
原作:ミシェル・ジョルジュ=ミシェル
『ジェラール・フィリップ 生誕100年映画祭』
配給:セテラインターナショナル