スウェーデン人留学生・ニコリーナが、沖縄の食や伝統、そして自然と向き合う日々を通して、自分自身と静かに向き合っていきます。
沖縄に息づく歴史や暮らしに触れながら、彼女が見つけていくのは、本当の豊かさとは何か、そして自然と共に生きることの大切さとは。
そんな幸せを探す旅路を描いた、ヒューマンドラマ作品。


世界有数の長寿地域「ブルーゾーン」として知られる沖縄の謎に惹かれ、ニコリーナ・スヴェンセンは、特別な生き方の秘密を探し求めてスウェーデンから旅立つ。しかし彼女が島で目にしたのは、理想郷のイメージの奥で、静かに姿を変えつつある世界だった。
近代化の波が土地を変えていく中で、古くから受け継がれてきた食文化や祈り、繊細な手仕事は、少しずつ日常の中から消えつつある。世代を超えて守られてきた生き方が静かに薄れていく姿を前に、ニコは、自分をこの地へ導いた問いそのものを見失い始める。
——「本当に豊かに生きるとは、どういうことなのだろうか」。
そんな戸惑いの中、彼女は海岸に打ち上げられた一頭のイルカと出会う。
声なきその命に寄り添い、海へ還そうとする時間は、彼女に「生きること」の重みと、自然への深い畏敬を静かに教えていく。その瞬間、ニコの内に芽生えたのは、本から得た知識ではなく、生々しく脈打つ「生」そのものの感覚だった。
島を包む光、風、そして海は、ゆっくりと彼女の内面へと入り込んでいく。
「大いなるもの」に抱かれるようにして、ニコは、自分が探し求めていた答えが、遠い過去の伝説の中にあるのではなく、人々のぬくもりや、自然と共に生きる営みの中に今も息づいていることに気づき始める。
これは、世界から少しずつ失われていく美しさを慈しみながら、その中で誠実に生きる道を探し続ける、ひとりの女性の祈りと再生の物語である。





『CHURA VITA』
(2026年/105分/日本/日本語・英語・スェーデン語/DCP)
監督・脚本:岸本司
出演: Nicolina Svensén、城間やよい、真栄城興和、満名匠吾、木村麗子、宮國由紀江、賀数仁然、佐藤圭一、古網雅也、比嘉陽介、吉田慎吾、儀間市子、藤村隆
音楽:Paul Mahoux
ポスターデザイン:POLYHEDRA.LLC
宣伝:三玉光昭
配給:株式会社 やんばる共和国