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かぞくのくに

8月14日(金)~上映 ※休映日あり

日時

8月14日(金)~上映 ※休映日あり

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08.14

08.15

08.19

08.20

詳細 DETAIL

兄が帰ってきた、父が楽園と信じたあの国から─

『かぞくのくに』は、世界の映画祭で受賞し話題を呼んだドキュメンタリー映画『ディア・ピョンヤン』『愛しきソナ』に続くヤン・ヨンヒの監督第三作。自身の実体験を基にオリジナル脚本として執筆した初のフィクション映画である。

1950年代から始まった北朝鮮への帰国事業を背景に、選択の機会が全く無い社会で生きる兄と、生まれた時から自由に生きてきた妹。家族を通して見えてくるものは、それぞれが背負ってきたもの、思想や価値観の違い、そして大きな時間の経過…。ホームドラマの形を取りながらも、政治・社会思想、現代を取り巻く問題をも描く事に成功した意欲作です。第16回釜山国際映画祭アジアン・プロジェクト・マーケットで全世界からの新作30企画の1本として選出され、2012年第62回ベルリン国際映画祭フォーラム部門に出品され見事にC.I.C.A.E.<国際アートシアター連盟>賞を受賞。北朝鮮政権にも変化が訪れた現在、この国に住むあらゆる人々に、そして世界の人々に、様々なことを考えながら見て欲しい作品である。

映画は、北朝鮮と日本の関係、帰国事業、ヤン・ヨンヒ監督の実体験に基づく物語と、一見固有なモティーフ、テーマを描いているように見える。しかし、複雑な鑑賞後感が物語るように、人はどう生きていくのか?という普遍的で大きなテーマが内包されている。生きていくことは誰にとっても大変なことだが、その人が住む国、場所、環境によって外的な障害が存在したり、精神的圧迫が毎日を脅かしているケースもある。世界の様々な場所で、そうした障害や圧迫は実際に数多く存在している。人間が持つ基本的人権とは?自由とは?実社会には決して解決できない問題があり、人はどう対峙し、生きて行けば良いのか。圧倒的な力で我々観客に迫ってくる深く重い感動が、いつまでも残って消えない。

帰国事業とは

1959年12月から1984年まで、数度の中断を含みながら20数年間にわたって続いた北朝鮮への集団移住のことで新潟港より船で北朝鮮へと渡った。帰国運動、帰還運動とも呼ばれる。当時は北朝鮮を“地上の楽園”とした啓蒙やマスコミの報道に、日本社会における民族差別や貧困に苦しんでいた9万人以上の在日コリアンが北朝鮮に渡った。その多くは“南”の出身者でその妻や子供など日本国籍を持つ者も多かった。当時、政治経済の状況が不安定だった韓国よりも、旧ソ連の影響で経済成長が見られた北朝鮮に希望を託した。日本と北朝鮮との間に国交樹立がいまだ実現されないため、帰国者たちの日本への再入国はほとんど許されていない。

【STORY】

25年が経過して、兄ソンホがあの国から帰ってきた。妹リエが心待ちにしていたソンホの帰国。彼は70年代に帰国事業で北朝鮮に移住した。病気治療のために3か月間だけ許された帰国だった。25年ぶりの家族団欒は微妙な空気に包まれる。一方、かつて同じ場所で学び青春を謳歌した、ソンホ16歳時の仲間たちも彼を待っていた。奇跡的な再会を喜ぶ一方、ソンホの治療のための検査が行われる。しかし、担当医には3か月では責任を持って治療できないと言われてしまう。父は滞在延長を申請しようとし、リエは違う医者を見つけようと頑張る。そんな矢先、本国からソンホに「明日、帰国するように」との電話が来るのであった…。

『かぞくのくに』
(2012年/日本/100分/G)
監督・脚本・原案:ヤン・ヨンヒ
出演:安藤サクラ、井浦新、ヤン・イクチュン、京野ことみ、大森立嗣、村上淳、省吾、塩田貞治、鈴木晋介、山田真歩、井村空美、吉岡睦雄、玄覺悠子、金守珍、諏訪太朗、宮崎美子、津嘉山正種
製作・配給:スターサンズ
制作:スローラーナー
宣伝協力:ザジフィルムズ、田中館紫惠