日時
9月11日(金)公開
9月11日(金)公開
フィンランドの小さな町カルッキラに、「キノ・ライカ」という映画館がある。
映画監督アキ・カウリスマキと、作家ミカ・ラッティが共同で営む、映画好きの集う場所だ。
そのミカ・ラッティが、今度は自ら映画の作り手として、一本の作品を世に送り出した。製作と共同脚本を務めた『クロノス・カイロス』である。
監督は、フィンランドを代表するロックミュージシャン、ヘッラ・ウルッポ。数十本のミュージックビデオで培った映像感覚を携え、本作で長編デビューを果たした。
物語の始まりは、ひとつの別れ。恋人を失った男は、鳴りやまない耳鳴りに悩まされ、壊れた人生の均衡を取り戻すために旅に出る。道連れは、甲殻類アレルギーの殺し屋。モノクロームの荒野をさまよう二人は、やがて現実とも幻想ともつかない領域へと足を踏み入れていく。
監督自身の体験から生まれた、離婚と喪失、孤独、そして再生の物語。黒白の映像美とブラックユーモアが交錯する、北欧発のシュールレアリズム傑作である。



そっと頬を撫でて去っていく彼女には、すでに新しい恋人がいた。ポールダンスを踊り、球体を宙に操る女。残された男の耳の奥では、その日から鳴りやまない音が響き始める。
嫉妬と喪失に呑み込まれた男は、女のダンスポールを切断してしまう。壊れた均衡を取り戻す方法はただひとつ、新しいポールを打ち立てること。
荒野で男が出会うのは、甲殻類アレルギーの殺し屋。
奇妙な相棒となった二人は、モノクロームの山岳地帯をさまよいながら、不可解な出来事の連鎖へと足を踏み入れていく。




『クロノス・カイロス』 KRONOS KAIROS
(2025年/フィンランド/フィンランド語/70分/1:2.35/5.1ch)
監督・撮影・編集:ヘッラ・ウルッポ
出演:トニ〝プロトニ〟ヤルヴィネン、ミラ・ルオティ、カリ・レイニ、ミカ・ラッティ、テロ・ホーグルンド
脚本:ミカ・ラッティ、ヘッラ・ウルッポ
プロダクションデザイン:テーム・カスキネン
音響:キルカ・サイニオ
音楽:HRDMNN
製作:ミカ・ラッティ、ヘッラ・ウルッポ、トニ・ヤルヴィネン、ヤリ・サラスヴオ、マリスカ、ブー・マルムベリ、ヤリ・ラハテイネン
配給宣伝:UPLINK、KUJIRA ROUTE