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1月2日(金)公開
1月2日(金)公開
第73回ベルリン国際映画祭で、ワールドプレミア上映され、第47回香港國際電影節のオープニングを飾り、第42回香港電影金像獎にて、最優秀監督賞、脚本賞、編集賞の3冠に輝き、他7部門にノミネートされた本作。プロデュースを務めるのは香港ノワールの巨匠ジョニー・トー。監督は、香港スラム街の圧倒的美術演出が印象的な『リンボ』(2021)で、東京国際映画祭ほか世界の映画祭で絶賛され、最新作『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』のメガヒットで絶対的な評価を得た名匠ソイ・チェン。

脚本は『ザ・ミッション 非情の掟』(2000)ほか多くのジョニー・トー作品で手腕を振るうヤウ・ナイホイ。本作で『マッスルモンク』(2003)『エレクション 黒社会』(2005)に次ぐ3度目の香港電影金像獎・脚本賞を受賞している。他には撮影監督、美術、造形、衣装、照明など多くの『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』組職人達が、独自の世界観を作り上げている。

主演はジョニー・トー監督『エレクション 黒社会』の名優ラム・カートン。本作ではエキセントリックな熱血占い師を個性豊かに演じている。ダブル主演を務めるのは、香港の人気男性グループMIRRORのロックマン・ヨン。端正なルックスとは相反する、変態的な役どころを見事に演じ切っている。香港ノワール的な匂いと、時にコミカルなホラー演出、残忍極まりないなスリラー要素、そして圧巻の美術演出。スクリーンに映る映画的ギミックを全身に浴びながら、観客は心地よくも危険なパラノイアワールドに陶酔するだろう。



娼婦ばかりが狙われる猟奇殺人が、また今夜も・・・。見えない殺人鬼が彷徨うこの町は、異様な空気に包まれていた。
激しい雨の夜、ある娼婦に奇妙な儀式を施す、熱血占い師マスターホイ。誰でもいいから人を殺したくてたまらないクズな衝動に今日も悩まされる、サイコパス青年シウ。
過去に動物虐待容疑で、シウを刑務所にぶち込んだ、刑事ベテランは、疑いの目を常に彼に向けているのだった・・・。
ある日、嫌な予感に導かれ、娼婦の住むアパートに駆け付けたホイ。そこには、配達員として訪れていたシウの姿が・・・。
その恍惚の眼差しの先には、異常な形状で吊るされた血まみれの女が・・・。
その瞬間、ホイの‟運命”とシウの‟運命”が、激しく交錯する。
それは、最低最悪の‟運命”に逆らう、熱くて奇妙な戦いのはじまりだった・・・。









『マッド・フェイト 狂運』 命案/Mad Fate
(2023年/香港/広東語/108分/5.1ch/ステレオ/シネスコ/PG12)
監督:ソイ・チェン『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』
出演:ラム・カートン『エレクション 黒社会』、ロックマン・ヨン『The Way We Dance -狂舞派-』、ン・ティンイップ『インファナル・アフェア』、チャン・チャームマン『三人の夫』、ン・ウィンシー、ウォン・チンヤン
提供:ニューセレクト
配給:スターキャットアルバトロス・フィルム
字幕翻訳:川喜多綾子