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旅の終わりのたからもの TREASURE

1月16日(金)公開

© 2024 SEVEN ELEPHANTS, KINGS&QUEENS FILMPRODUKTION, HAÏKU FILMS

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1月16日(金)公開

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理解し合えない父と娘が繰り広げる、ちぐはぐで痛くて、忘れられないロードムービー

民主国家としての土台を築いていた激動の時代である1991年のポーランドを舞台に、NYで生まれ育った娘と、約50年ぶりに祖国に戻った父が繰り広げる異色のロードムービーが完成した。
家族の歴史を辿ろうと躍起になる神経質な娘と、娘が綿密に練った計画をぶち壊していく奔放な父。かみ合わないままの二人がアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所を訪れた時、家族の痛ましい記憶が初めて語られる──

全編を貫くユーモアと前向きなテーマ。全くかみ合わない父と娘が、相手の言動に容赦ない辛口のツッコミを連打し笑いを誘う珍道中かと思いきや、それぞれの心の傷にも鮮やかに光が当てられ、封印してきた過去と向き合うことで、未来へと新たな一歩を踏み出す姿が描かれる。さらに深い共感を呼んだのは、ホロコーストへの今日の問題としてのアプローチ。生存者の娘を主人公に据えて、戦争未体験の世代にも落とす影にフォーカスすることで、今を生きる私たちの物語として胸に迫る作品に仕上げることに成功した。

父は娘を悲しみに巻き込むことが怖かった。娘は父の苦しみを白日のもとにさらす勇気がなかった。そんな思いやりが、真の愛を遠ざけることがある。ちぐはぐで痛くて、笑いながら泣きたくなる旅のおわりに、二人が見つけた“たからもの”とは──?

【STORY】
ホロコーストを生き抜き人生を謳歌する父と
NYで成功するもどこか満たされない娘
家族の記憶に触れて、初めて知る互いの心の深い傷
ポーランドで繰り広げられる、ちぐはぐで痛くて、忘れられない旅

1991年、両親の故郷であるポーランド・ワルシャワにNY生まれのルーシー(レナ・ダナム)が初めて降り立つ。ホロコーストを生き抜き約50年ぶりの帰郷となる父エデク(スティーヴン・フライ)も一緒だ。自身のルーツを探りたいルーシーの計画を次々に潰していく父に、ルーシーは爆発寸前。アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所を訪れ初めて父の口から恐ろしい記憶を聞くも、2人の心の溝は埋まらない。ついに父と別れNYへ帰ると決めたルーシーを、父は思いがけない場所へと連れていく──。

『旅の終わりのたからもの』TREASURE
(2024年/独、仏/英語、ポーランド語/112分/カラー/5.1ch/スコープ/G)

監督:ユリア・フォン・ハインツ
出演:レナ・ダナム、スティーヴン・フライ
字幕翻訳:渡邉貴子
提供:木下グループ
配給:キノフィルムズ