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わたしは異邦人 Gunduz Apollon Gece Athena

9月12日(金)公開

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9月12日(金)公開

詳細 DETAIL

2024年東京国際映画祭<アジアの未来>作品賞
2025年イスタンブール映画祭トルコ映画批評家連盟賞
2025年アンカラ・フライイング・ブルーム国際女性映画祭審査員特別賞

この場所で本当のわたしを見つける

孤児として育ったイスタンブール生まれの新米霊能力者ダフネ。ヒト嫌いの彼女は人生を一かゼロかで捉えている。彼女が古代遺跡の残る地中海の古い町シデに来た目的は、長い間行方不明の母親を探すことだった。だが、ダフネの手許に残された唯一の手がかりは、遥か昔にトルコの名もない遺跡で撮影された、母親のぼやけた写真だけである。あてのない“人探し”を始めたダフネは、やがてマルクス主義革命家、娼婦、原始の巫女といった不思議な人々と出会い、彼らの協力を得て<母親探し>を続けるようになるのだが、彼らも“見返り”を求めてダフネに近寄って来たのだった…。

東京国際映画祭「アジアの未来作品賞」受賞!!
トルコから現れた新しい才能

カンヌ国際映画祭常連となっている、『雪の轍』『二つの季節しかない村』のヌリ・ビルゲ・ジェイランを筆頭に、『裸足の季節』のデニス・ガムゼ・エルギュヴェンなど世界三大映画祭に多くの映画作家を送り込んでいるトルコから新たな才能が誕生した。本作がデビュー作となる女性監督エミネ・ユルドゥルム。アポロンやアテナなど、ギリシャ神話に登場する神々から着想を得た幻想的な物語を取り込みつつ、現代を生きる若き女性の成長譚に昇華させたトルコ期待の新人監督である。<自らのルーツを辿る>という普遍的なテーマを、トルコの古代遺跡群を背景に展開させた本作は、多くの観客の感動を呼び、2024年10月開催の<第37回東京国際映画祭>にて、<アジアの未来作品賞>を授与されている。

古代ギリシャの遺跡シデを舞台に自分探しの旅
本作の舞台シデはアンタルヤ(※)の近くに位置し、古代ギリシャでは港町として栄えた歴史ある町。原題はギリシャ神話に登場する男女の神―理性を司る太陽神アポロンと、知恵・学芸・戦争を司る女神アテネをタイトルに冠し、女性と男性、死者と生者と言った二項が並立しながらファンタジー風の物語が展開する。アポロンの神殿や円形劇場など2000年も前の空気が色濃く漂う街で、世代から世代へと息づいてきた“目に見えないもの”との交流を通して 、ダフネは新たな自分を知っていくのだった―。
※アンタルヤ Antalya トルコ南西部アンタルヤ県の県都。観光地として、トルコ最大の海浜保養地として世界的に知られ、世界中から一年に一千万人以上の観光客が訪れている。

【STORY】
地中海に面したトルコの古代都市シデ
母親を探す旅の終着点で“自分”と出会う

イスタンブール生まれのストイックなプログラマーであるダフネは、自分を捨てた母を探し求めて、古代遺跡が残る地中海の都市シデを訪れた。彼女に残された唯一の思い出の品は、トルコの名もなき遺跡で撮影された、若い頃の母の不鮮明な写真だけ。

その滞在に、度々顔を出すのは年齢不詳の男性フセイン。彼とは移動するバスの中や墓地などダフネが訪れる場所にたびたび居合わせる。彼と付き合ううちに、孤児院育ちの彼女は不思議な人びとにめぐり合っていく。革命家、娼婦、口のきけない女性神官…不思議な人びとは、“母探し”への協力をお願いする度に引き受けてくれる。「見返りは何?」ダフネはその度に尋ねるのだった。

彼らの協力を得て、母の姿を追い、丹念に数々の古い町を歩き回り、ようやくアンタルヤ(※)に辿りついたダフネ。そこには驚くべき事実が待っていた…。古くからの歴史が息づく街で、思いもよらぬ結末にめぐり合ったダフネは、やがて新たな自分を知っていく—。

※アンタルヤ Antalya:トルコ南西部アンタルヤ県の県都であり、トルコ最大の海浜都市。保養地として世界的に知られ、世界中から一年に一千万人以上の観光客が訪れている。

『わたしは異邦人』Gunduz Apollon Gece Athena
(2024年/トルコ/トルコ語/112分/カラー)

監督・脚本:エミネ・ユルドゥルム
出演:エズキ・チェリキ、バルシュ・ギョネネン、セレン・ウチェル、ギセム・ウチェル、デニズ・テュルカリ
プロデューサー:ディルデ・マハルリ
編集:セルダ・タシクン
音楽:バルシュ・ディリ
撮影監督:バルシュ・アイゲン
美術:エリフ・タシチュオウル
音響:メティン・ボズクルト
東京国際映画祭2024上映時邦題:「昼のアポロン 夜のアテネ」
日本版字幕:森澤海郎
宣伝デザイン:日用