
3作で最もコメディタッチな異色作。
第74回ベルリン国際映画祭でエキュメニカル審査員賞を含む3部門を受賞。
当たり前だと思っていた自らの性を疑う出来事を語る会話のなかには「どこからが浮気か」「夢は現実世界にどんな影響を与えるのか」といった誰もが一度は考えたことのある普遍的なテーマが散りばめられている。
また“セックス”や”セクシュアリティ”といったデリケートな話題を出しながらも、飄々と会話する登場人物たちはどこか滑稽でオフビートな空気を纏う。
煙突掃除を営む妻子持ちの2人の男。ひとりは客先の男性との思いもよらない一度きりのセックスを通じて新しい刺激を覚えるが、悪びれることなく妻にこの体験を話してしまったことで夫婦間がこじれてしまう。もうひとりはデヴィッド・ボウイに女として意識される夢を見て、自分の人格が他人の視線によってどう形成されていているのか気になり始める。良き父、良き夫として過ごしてきた2人は、衝撃的な出来事がきっかけで自らの“男らしさ”を見つめ直すようになる。
『SEX』Sex
(2024年/ノルウェー/ノルウェー語/118分/DCP/5.1ch/シネスコ)
監督・脚本:ダーグ・ヨハン・ハウゲルード
出演:トルビョルン・ハール、ヤン・グンナー・ロイゼ、シリ・フォルバーグ、ビルギッテ・ラーセン
撮影:セシリエ・セメク
配給:ビターズ・エンド
後援:ノルウェー大使館
1年間で3作すべてがベルリン、ヴェネチアに出品される快挙を成し遂げた、北欧の知られざる名手 第75回ベルリン国際映画祭でノルウェー映画初の最高賞<金熊賞>受賞!(DREAMS) ベストセラー小説家や図書館の司書といった異色の経歴を持ちながらも、長編映画デビュー作「I Belong」(英題/2012)や「Beware of Children」(英題/2019)がノルウェー・アカデミー賞(アマンダ賞)を席巻するなど、北欧映画界ではその確かな実力が評価されてきたダーグ・ヨハン・ハウゲルード。トリロジーとして発表した『SEX』で昨年の第74回ベルリン国際映画祭にてエキュメニカル賞を含む3部門を受賞、『LOVE』では第81回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に出品、そして『DREAMS』では今年の第75回ベルリン国際映画祭にてノルウェー映画初となる金熊賞という快挙を成し遂げ、世界的な映画監督の仲間入りを果たした。歴代の名匠たちに続く北欧映画界の知られざる名手の渾身の3作品が、満を持しての日本初劇場公開となる。 女性教師に恋をした17歳の少女の赤裸々な初恋手記をめぐる『DREAMS』、2人の医療従事者が様々な愛の形を模索する『LOVE』、妻子がいる男性がとある体験から”らしさ”を再考する『SEX』。3作に共通するのは、自らの心の奥底にある欲望に気づいた人々が繰り広げる、ウィットに富んだ会話の数々。正義のジャッジを下すことなく、これまでに刷り込まれてきた価値観と内から湧き出てくる感情を、穏やかに、時には葛藤し紐解いていく人々の姿にわたしたちは共感し、戸惑い、そして未知の刺激と余韻に出会う。さらに、日常的に使用されるフェリー、ランドマークであるオスロ市庁舎、煙突のある家々など、ノルウェーの首都・オスロならではの自然と文化が融合する美しい景色が広がり、人々の優しくささやかな営みを映し出す。エリック・ロメールから多大な影響を受けたというハウゲルードが描く、現代社会で生きる人間の”おかしみ”をご堪能あれ。 【オスロ、3つの愛の風景】
ダーグ・ヨハン・ハウゲルード監督ついに日本初上陸!
自然と文化の美しい街、オスロから届く「恋」「愛」「性」にまつわる3作品を一挙公開!
イングマール・ベルイマン、アキ・カウリスマキ、ヨアキム・トリアーに続く、
北欧映画界の知られざる名手、ダーグ・ヨハン・ハウゲルード監督の長編作が日本初上陸!これまでにない感情に出会うとき、人は何を考え、どんな言葉を交わすのか———
自然と文化の美しい街、オスロから届く「恋」「愛」「性」にまつわる3つの”風景”。
監督・脚本:ダーグ・ヨハン・ハウゲルード
配給表記:ビターズ・エンド