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LABYRINTHIA/ラビリンシア

8月15日(金)公開

©SWALLOW FILM PARTNERS.©2018 HANA ©CONFESSION Film Partner.

日時

8月15日(金)公開

詳細 DETAIL

新鋭・中西舞監督がアジア各国(韓国・台湾・日本)で撮影してきた
珠玉のスタイリッシュ・スリラー!
世界中の映画祭を魅了し、遂に日本解禁!!

世界が認めた驚きの心理スリラー・オムニバス!
「美と若さへの狂気」「歪んだ親子の絆」「終わりなき不安」
日常に潜む闇が、あなたをゆっくりと侵食する。

本作(短編三作)を手掛けたのは新鋭監督、中西舞。彼女は企画コンペ等で認められ、本作『LABYRINTHIA/ラビリンシア』の第一話『SWALLOW』、第二話『HANA』を新人監督ながらも『哭声/コクソン』のサウンドテザインを手掛けるMonofoley Sound Worksや『哭悲/THE SADNESS』の特殊メイクチームなど、アジア各国の実力派スタッフを率いて撮影している、まさに驚きの存在だ。米、バラエティ誌では注目の日本人新鋭監督10人にも選ばれている。この秀でた才能と行動力は、本作三話目の『告解』でも発揮され、主演:和田光沙、撮影監督:芦澤明子など、日本での監督デビューとは思えぬ陣容を整えての撮影となっている。『SWALLOW』はCINEMAZ International Film Festival 最優秀監督賞他、『HANA』はPortland Horror Film Festival最優秀作品賞他、世界中で受賞を果たし、『告解』もコンペ等に選ばれ注目を集めている。監督の最大の特徴はジャンル映画を志している点、女性監督としては、非常に珍しく貴重な存在で、短編オムニバス『LABYRINTHIA/ラビリンシア』は本年度、最注目の作品である。


【上映作品】

=第一話=

『SWALLOW』喰之女
(2021年/台湾 ・日本/中国語/22分/スコープ/ステレオ)

永遠の若さ、その代償は──。

タンペレ映画際Special Mention、CINEMAZ International Film Festival 最優秀監督賞、
ハワイ国際映画祭、高雄映画祭、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭、
富川ファンタスティック映画祭 他

【STORY】

女優として成功する事に全てを注ぐ雪蘭(シュラン)。ある日彼女は女優仲間の咪咪(ミミ)から招待制の晩餐会に誘われる。10年前から変わらない咪咪の若さと美貌の秘密は、晩餐会で出される料理に隠されていると期待を膨らませる雪蘭だったが、そこで待ち受ける狂気の渦に彼女は呑み込まれて行くー。

監督・脚本・編集:中西舞
出演:韓寧(Netflix『返校』)、劉黛瑩(『先生、本当の恋って?』)、陳雪甄(『黙視録』)
プロデューサー:郭柏村、沈樺、中西舞
撮影監督:衛子揚
音楽:ユン・チェヨン(Netflix『SKYキャッスル~上流階級の妻たち』)
サウンドデザイン:Monofoley Sound Works(『ディヴァイン・フューリー/使者』『哭声/コクソン』)
特殊メイク:IF SFX Art Maker(『哭悲/THE SADNESS』)


=第二話=

『HANA』하나
(2018年/韓国語/韓国・日本/13分/ビスタ/ステレオ)

あるベビーシッターの恐怖の体験・・・

シッチェス・ファンタスティック映画祭、Monsters of Film Sweden 最優秀短編賞、
Portland Horror Film Festival最優秀作品賞、Fright Fest、大阪アジアン映画祭 他

【STORY】

ベビーシッターの面接を受けにある高級マンションを訪れた大学生のスジン。彼女を待っていたのは4歳になる娘ハナの母親だった。威圧的な態度で面接を進める母親に圧倒されるスジンだったが即採用となり、その日からベビーシッターをする事に。母親が外出し、スジンはハナが昼寝から目覚めるのを待つが、彼女の周りで次々と不思議な現象が起こり始める。

監督・脚本・編集・美術:中西舞
出演:イ・チョンビ、チョン・ヒジン、キム・ドウン
プロデューサー:イ・ジュンサン、中西舞
撮影監督:イ・ジュンサン
音楽:ユン・チェヨン(Netflix『SKYキャッスル~上流階級の妻たち』)
サウンドデザイン:Monofoley Sound Works(『ディヴァイン・フューリー/使者』『哭声/コクソン』)


=第三話=

『告解』CONFESSION
(2025年/日本語/日本/15分/ビスタ/5.1ch)

その懺悔は、聞いてはいけないものだった——。

ニッポン・コネクション 他

【STORY】

教会で静かに祈りを捧げる神父の元に訪れる一人の若い女性。自身の犯した罪を告白したいと言う女性の願いを聞き入れる神父だったが、穏やかな世界を根底から揺るがす不穏な真実が神父を待ち受けていた。

出演:和田光沙(『岬の兄妹』)、水澤紳吾(『室町無頼』『二人静か』)
監督・脚本・編集・美術:中西舞
プロデューサー:森田一人、中西舞
撮影監督:芦澤明子(『春画先生』『レジェンド&バタフライ』)
音響:弥栄裕樹(『化け猫 あんずちゃん』)


《監督 ステートメント》

幼い頃、ホラーの魅力に初めて触れた瞬間がありました。小学校低学年のとき、父のVHSで観たヒッチコック監督の『サイコ』に心を奪われ、その衝撃は今も鮮明に残っています。同級生たちを家に招いて鑑賞会を開き、彼らの悲鳴を聞きながら密かに喜んでいたあの瞬間こそ、ホラーというジャンルが私の創作の核となった始まりでした。

私がホラー映画に惹かれるのは、平穏な日常の陰に潜む恐怖や不安を映し出せるからです。一見穏やかに見える日常の裏側にも、言葉にできない恐れや抑え込まれた声がひそんでいます。ホラーというジャンルは、そうした沈黙を打ち破り、見えないものや封じ込められた叫びをあえて浮き彫りにし、強く響かせる力を持っていると私は感じています。
ジャンル映画、なかでもホラーという“視点”を通して作品をつくるという行為は、私たちが普段つい目をそらしてしまう現実や、社会で見過ごされがちな感情やテーマに光を当て、それを語るための一種の闘いだと考えています。
『SWALLOW』では、女優たちの競争を通じて浮かび上がる弱肉強食の世界、美と若さに囚われた執着心、そして終わりなき成功と名誉への欲望の連鎖を描いています。『HANA』では、精神的にも肉体的にも交わることのできない、切なく歪んだ親子関係と、その陰に潜む深い絶望を静かに見つめました。そして『告解』では、社会の中でこぼれ落ちた弱者が、逃げ場のない不安と消えぬ過去に呑み込まれていく様子を描きながら、その終わりなき悲しみの螺旋をすくい上げています。

ホラーという“視点”は、単に恐怖を与えるだけでなく、私たちが普段は目をそらしがちな真実をそっと照らし、新たな理解や共感を生み出す力があると感じています。だからこそ私は、このジャンルの持つ可能性を信じて、誰もが抱える内なる闇に静かに光を当て続けたいと考えています。そして同時に、ジャンルが秘める力を信じながらも、その創作の根底には、みんなをちょっと怖がらせて楽しみたいという、あの小学生の頃の私が今も変わらずひょっこり顔を出して、こっそり笑っている気がします。

監督 中西 舞

東京生まれ、これまでに5カ国に暮らす。韓国で撮影した初監督作『HANA』(2018)は、シッチェス映画祭をはじめ、世界30以上の映画祭に入選・受賞。第2作『SWALLOW』(2021)では、Netflixドラマ『返校』主演の韓寧を迎え、全編を台湾で撮影した。続く『BORDER』(2023)は、再び韓国で撮影。国内外の映画祭での上映・受賞に加え、北米最大のホラー専門チャンネルShudderにて北米・英国・豪州で配信され、MórbidoTVを通じて南米全土でも放送された。最新作『告解』(2025)を含む短編作品集は、2025年夏にテアトル系列ほかで公開予定。これまでに、釜山国際映画祭 Asian Film Academy、タレンツ・トーキョー、サンダンス・インスティテュート/NHK賞の2024年度推薦作家に選出。現在、文化庁による次世代クリエイター支援プログラム「フィルム・フロンティア」第1期フェローとして、長編デビュー作の企画を開発中。

『LABYRINTHIA/ラビリンシア』
(2025年/50分/日本/G)

監督・脚本:中西舞
出演:【第一話「SWALLOW」】韓寧、劉黛瑩、陳雪甄
【第二話「HANA」】イ・チョンビ、チョン・ヒジン、キム・ドウン
【第三話「告解」】和田光沙、水澤紳吾
プロデューサー:郭柏村、沈樺、中西舞、イ・ジュンサン、森田一人
撮影監督:衛子揚、イ・ジュンサン、芦澤明子
美術:中西舞
編集:中西舞
音響:弥栄裕樹
音楽:ユン・チェヨン
配給:インターフィルム