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6月6日(金)公開
6月6日(金)公開
今作の主人公は、普通の人々と同様に好き好んでその親から生まれてきた訳ではありません。
親の元に生まれた運命と世間性を照らし合わせ「自分は不幸せ?」と疑問を抱き始めます。
彼女なりに父親との向き合あっていく時間を描く事で、幸福論という普遍的なテーマに触れていきます。
「何が良い事で、何が悪い事なのか?」善悪の判断を他人や世の中の価値観に任せていないか。
主人公の葛藤やもがくさまを通して、なかなか行動できない若者の肩をそっと押す映画になっています。
とある小さな田舎町の父子家庭で育ってきた女子高生の優子。
彼女は、何か決断をする事が大の苦手。
派手な出来事が起こる事も大の苦手。
何も起こらない時間、つまり「普通」が彼女にとって一番心地良いのだった。
父親は男手ひとつで、一般家庭と同様に優子の事を大事に育ててきた。
しかし、父親は「普通」の親とは違う顔があった。それは、ヤクザを生業にしているという事。
そして父親の取り巻きの組員たち。娘を溺愛していたり、いい歳して大学受験に挑んだり、
親の介護に苦しんでいたりと、どこか憎めないヤクザばかり。彼らも優子に対して常に優しかった。
小さな田舎町によるヤクザ稼業は、やがて時代と需要が遠のいてしまった事で、
シノギが大幅に減少してしまい、組は存続の危機に陥っていた。
クラスメイトや世間に対して、若干後ろめたい気持ちがありつつも、
それなりに楽しく毎日を過ごしていた優子だったが、
ほんの些細な出来事の連鎖によって、少しずつ彼女の「普通」が崩れはじめる。
『そして、優子Ⅱ』Yuko Side B, and hereafter
(2023年/日本/117分/カラー/アメリカンビスタ)
監督:佐藤竜憲
出演:瀬戸みちる、柳憂怜、武田幸三、森本のぶ、沖正人、品田誠、新宅康弘、豊田崇史、河野智典、大川航、遠山景織子、大島葉子、和田光沙、藤木由貴、ドロンズ石本、渡辺哲
脚本:佐藤竜憲、横幕智裕
撮影:小荒井寛達
制作:株式会社ドロワーズナイン
配給:リアリーライクフィルムズ株式会社
製作:株式会社メディックジャパン