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5月16日(金)公開
5月16日(金)公開
脇役一筋70年、死の直前まで現役を貫き、92歳で亡くなった俳優・織本順吉。2000本以上ものTVドラマ・映画に出演し、地味だが情感あふれる脇役を演じ続けた織本。だがその裏では、家族と共に生きられない一面があった。その父へ、復讐心からカメラを向けた娘。老いて、体の自由が効かなくなり、セリフ覚えが覚束なくなり、感情を抑えることができず、家族相手に子どものように泣きわめく…。そんな晩年の父を、娘の視点で赤裸々に撮り続けた4年間…。それはカメラを挟んだ格闘であり、カメラを挟むことでようやく向き合えた父と娘の記録でもあった。そして続けるうち、自らの業をさらけ出しているのは、撮られる父か、撮り続ける娘か、わからなくなっていった。
「老いるとは何か? 家族とは何か? 生を全うするとは何か?」 誰もが抱えるこの命題に、父の死を通して向き合う…これは家族のドキュメンタリーである。
『うしろから撮るな 俳優織本順吉の人生』
(2024年/日本/82分/カラー+モノクロ)
監督・撮影:中村結美
登場人物:織本順吉、中村矩子
制作:有限会社かわうそ商会
配給:パンドラ