なにか、夢を見ているような。いいの?このままで?何もしないで…?
彼は何度も私たちを驚かせ、喜ばせ、学ばせてくれた。——高畑勲
代表作の『霧の中のハリネズミ』(1975)や『話の話』(1979)で知られ、日本でも多くの人々に愛され続けているロシアのアニメーション作家、ユーリー・ノルシュテイン。
切り絵アニメーションの手法で作られるアニメーションは、その深い精神性と心理的リアリズムによりアニメーション史上屈指の傑作として、今もなお人々の心に深く刻まれている。
今回の新しい作品集はお馴染みの6作品に加え、日本劇場初公開の『おやすみなさいこどもたち』、ロシアの砂糖TVコマーシャル2作品が追加され全8作品で再構成された。
【上映作品】全8作品 合計85分
『25日・最初の日』
(1968年/9分)
『ケルジェネツの戦い』
(1971年/10分)
『キツネとウサギ』
(1973年/12分)
キツネは、木の皮の家からうさぎを追い出し、居座ってしまう。
同情したオオカミやクマ、ウシが立退を迫るが、濃い 返されてしまう。
しかし、最後に雄舞の 健闘によりキツネは出ていく。それからウサギと雄間は一緒に暮らした。
『アオサギとツル』
(1974年/10分)
ツルはアオサギに結婚を申し込むが、プロポーズを断られる。
アオサギはすぐに後悔しお線に行く決 心をするもツルはそっぽを向き、アオサギは去っていった。
その後ツルは考え直し、アオサギに寄り添うが拒否されてしまう。こうして二羽は今でもずっといったりきたり。
『霧の中のハリネズミ』
(1975年/10分)
ハリネズミのヨージックとコグマ君は、いつも一緒にお茶を飲み、星を数える。
日が沈み、コグマクンの家に向かうヨージックは道に迷ってしまう。霧の中、さまざまな不思議に出 会いながら、ようやく彼らのお茶の時間が始まる。
『話の話』
(1979年/29分)
ある古い木造の共同住宅のひとつで、机の下のオオカミの子は赤ん坊をじっと見つめる。
オオカミの子が詩人の元から持ち去った紙は泣き叫ぶ赤ん坊になる。オオカミの子は 赤ん坊を抱き上げ、森の中を抜い歩き、空き地で見つけた振りで赤ん坊をあやす。
『おやすみなさいこどもたち』OP/ED
日本未公開(1999年/3分)
同名の子ども番組のために作られた。OP、ED。ルノワールの絵から抜けてきた抜けてきたような少女が人形たちとテーブルを囲んでいる。
ロシアの砂糖TVCM 4本
日本未公開(1995年/2分(30秒×4本))
「好きなようにやらせてくれるなら」と二ヶ月で作った砂糖のCM4本。
ロゴマークのライオンがジャムを作ったり、ガリガリと音をたててかじるなどユーモアたっぷりな作品となっている。ウクライナCMコンテストの第一位になった。
『ユーリー・ノルシュテイン作品集 ひとりじゃないんだよ』
(85分/ロシア)
監督:ユーリー・ノルシュテイン
美術監督:フランチェスカ・ヤールブソワ