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11月29日(金)公開
11月29日(金)公開
第76回カンヌ国際映画祭ACID部門 オープニング作品
本作は、第76回(2023年)カンヌ国際映画祭ACID部門のオープニングを飾り、その後も各国の映画祭で評価を得た話題作。
主演は、マチュー・アマルリック監督『バルバラ セーヌの黒いバラ』(17)でセザール賞主演女優賞に輝き、現在大ヒット上映中のアンヌ・フォンテーヌ監督『ボレロ 永遠の旋律』(24)では圧巻のダンスを披露した、フランスの名優ジャンヌ・バリバール。熟年を迎えた女性の孤独から、息子に無償の愛を捧げる母としての優しさ、情熱的な恋に落ちる女性の可憐さまでを見事に表現する。その複雑で感動的な演技は、「『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』のデルフィーヌ・セイリグを彷彿とさせる」(L’Humanité)と絶賛された。
監督・脚本を手掛けたのは、ファッションデザイナーとして活躍したのちに本作で長編監督デビューを果たした、スイスの新鋭マキシム・ラッパズ。
俳優たちの魅力を掬い取る繊細な眼差しや、じっくりと時間をかけて感情の変化を紡ぎ出す演出に、長編デビュー作とは思えない手腕を発揮している。
撮影監督は『その手に触れるまで』(19)や『トリとロキタ』(22)などダルデンヌ兄弟の作品で知られるブノワ・デルヴォーが務めた。
スイスの壮大な山々と湖畔に囲まれた、世界最大級のグランド・ディクサンス・ダムの麓に実在するホテルを舞台に、息子への献身的な愛と現実逃避の夢の間で揺れる女性を描く。
果たしてクローディーヌが最後に選んだ道とは——。
観る者の心を揺さぶる、しっとりと格調高い大人のラブストーリーに仕上がっている。
スイスアルプスをのぞむ小さな町で、障がいのある息子をひとり育てる仕立て屋のクローディーヌ。
毎週火曜日、彼女は山間のリゾートホテルで一人旅の男性客を選んでは、その場限りのアヴァンチュールを楽しむ、もう一つの顔を持っている。
そんな中現れたある男性との出逢いが、彼女の日常を大きく揺さぶることになる。
もう恋を追いかけることなど想像もしなかったクローディーヌは、再び女として目覚めようとしていた……。
『山逢いのホテルで』 Laissez-Moi/Let Me Go
(2023年/スイス、フランス、ベルギー/フランス語/92分/カラー/1.66:1/5.1ch)
監督・脚本:マキシム・ラッパズ
出演:ジャンヌ・バリバール、トマス・サーバッハー、ピエール=アントワーヌ・デュベ、ヴェロニク・メルムー
字幕:齋藤敦子
後援:在日スイス大使館、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ
配給:ミモザフィルムズ