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10月25日(金)公開
10月25日(金)公開
当時、「女らしく生きるより、私を生きたい」という田中美津の思いに多くの女たちが共感し、ウーマン・リブ運動が日本各地に沸き起こった。
「モテない女のひがみ」と嘲笑してくる男マスコミに、「女の生き難さの中にリブが息づいているだけだ!」と、1歩も引かなかった女たち。
ウーマン・リブは、田中にとって1対多数の世界だった。
カリスマとは、そういうもの。
今は、鍼灸師として患者と1対1で向き合う。「私の中にその人の居場所があるし、その人の中にも私の居場所がある」。
「心・技・体」は間違い、「体・心・技」で幸せになろう、絶対になれるよと、田中は患者に語りかける。
田中美津は、死ぬまで田中美津である。
自分にとって切実な事柄にこだわっていく中で、世界とつながっていきたいと田中は願った。
それゆえ「女であること」の痛みは、ウーマン・リブの田中を生んだ。
「虚弱であること」のせつなさが、一心の治療を36年間続けている鍼灸師・田中を誕生させ、自らツアーを率いて辺野古に足しげく通うのも、沖縄の苦しみに対し長年見て見ぬふりだった自分への、恥ずかしさを伴う決意ゆえだ。
本作はそんな田中に密着した4年間余りの日々を通じて、その心の遍歴を追った。
『この星は、私の星じゃない』
(2019年/90分/日本)
監督・撮影・編集・朗読:吉峯美和
出演:田中美津、米津知子、小泉らもん、古堅 苗、上野千鶴子、伊藤比呂美、三澤典丈、安藤恭子、徳永理華、垣花譲二、ぐるーぷ「この子、は沖縄だ」の皆さん
協賛金:A – portクラウドファンディング
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会(+文化庁のロゴマーク)
配給:パンドラ+ロゴマーク