日時
上映中~10月31日(木)※上映終了
上映中~10月31日(木)※上映終了
https://www.uplink.co.jp/palestine/#palestine-block
協賛:駐日パレスチナ代表部
【受賞歴】
エル・アルド賞 アル・アルド映画祭 2011
アハメド・アッティア賞 第12回MEDIMED
フランスTVグランプリ 第15回地中海国際ドキュメンタリー・ルポルタージュ映画祭
審査員賞 第21回ペサック国際歴史映画祭 ドキュメンタリー部門
若手ジャーナリスト審査員賞 第21回ペサック国際歴史映画祭 ドキュメンタリー部門
2023年10月中旬、イスラエルによるガザ地区への軍事攻撃開始から10日後、監督のケリディン・マブルークからショートメッセージが届いた。
「撮影から10年以上経ってもこの映画が今日的意義を持つとは思わなかった」と。
パレスチナの人々は常に西洋の視点から描かれ死亡者数という数に還元されてきたが、一人一人の顔を描き世界に伝えることがこの作品の第一の目的だったと振り返り、「パレスチナには世界の問題が凝縮されている」と強調する。
本作はガザの地で生きる人々の姿を丁寧に描きながら、同時にパレスチナ問題の背景にある西洋諸国による二重基準、構造的暴力について浮かび上がらせる。
多くの人々が、これは明らかにジェノサイドだ、と声を上げる悲惨な状況が続く中(2024年8月現在)、人々の姿と歴史を知ることから変わる可能性を問いかける。
2008年12月末から2009年1月にかけてイスラエルによるガザの大規模侵攻が勃発。
監督のサミール・アブダラとケリディン・マブルークは、停戦の翌日にパレスチナ人権センターの調査員と共にガザに入る
爆撃で両親兄弟を失った子ども、目の前で家族を銃撃された男性、土地を奪われ逃げてきた人々・・・
「顔を持つ」一人一人の証言が記録されるとともに、パレスチナを代表する詩人、マフムード・ダルウィーシュの詩が引用され、ガザの人々が生きてきた歴史と記憶が呼び起こされる。
監督:サミール・アブダラSamir Abdallah
映画監督、エジプト系フランス人。『フランスのイスラム −伝統と現代の間で−』(1990)、『境界の作家たち、パレスチナの旅』(2004)、『革命のカイロ』(2011-)他多数。1991年に「L’Yeux ouverts」を設立、クリティカルな視点で現代世界を描く映画作品の上映会を国内外で行うネットワークを組織する。
作品・活動歴:https://www.cinemeteque.com/realisateur/samir-abdallah/
2023年10月以降のガザ攻撃で犠牲になった人々の「顔」をリアルタイムで世界に発信するプロジェクト「ガザ・フェイス」主要メンバー。
https://gazadesvisages.com/index.php/en/
監督:ケリディン・マブルークKhéridine Mabrouk
アートディレクター、映画監督、グラフィックデザイナー、イラストレーター、バンド・デシネ作家。アルジェリア系フランス人。アラブ文化、中央アジア文化の造詣が深く、2009年、2010年にはアートディレクターとしてパリ市のオリエンタリズムに関する展覧会を企画。監督作品として『美術 イスラムと西欧』(ブリティッシュ・カウンシル / 2011)、現代アラブ作家のドキュメンタリーシリーズを指揮制作(ブッカー賞 / 2012-2018)など。
同じく「ガザ・フェイス」主要メンバー。
作品・活動歴:https://www.cinemeteque.com/realisateur/kheridine-mabrouk/
「目の前で、無垢な子供が一人、殺されそうになっているならば、人々は必死で止めようとするだろう。傍観者は、最大限、非難されるはずである。
この当たり前のことが、何故、パレスチナとなると、まったく通じないのか?
街を丸ごと破壊し、市民を虐殺し続けるこの攻撃を黙許するほどの偽善が、罷り通っていいはずがない。
映画は、今日のガザ地区での惨劇を、高所から俯瞰するのではなく、パレスチナ人と同じ目の高さで記録し続ける。
もうたくさんだ。目を逸らすことなく、この現実を見るべきだ。」
『ガザ=ストロフ -パレスチナの吟(うた)-』 Gaza-Strophe, Palestine
(2011年/フランス・パレスチナ/アラビア語、フランス語字幕/92分)
監督・撮影:サミール・アブダラ、ケリディン・マブルーク
編集:カヘナ・アティア
音楽:アバス・バハティアリ
製作:L’Yeux Ouverts、Iskra
協力:ドバイ・エンターテイメント、メディア・オフィス
日本語字幕:二口愛莉
配給・宣伝:Shkran