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中西太 背番号6【TBSレトロスペクティブ映画祭】

©TBS

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【STORY】
詩的なナレーションが光るスポーツドキュメンタリーの先駆的作品

若くして西鉄ライオンズの監督となった天才野球選手、中西太。1964年6月7日、福岡県平和台球場で行われた西鉄ライオンズ対東映フライヤーズ第15回戦の実況中継に、貧困から這い上がった中西の栄光と孤独に満ちた半生を絡ませていく。

「プロ野球のスカウトというのは今様の人買いであり、プロ野球の球場は、買われた若者たちの人生を懸けた孤独な劇場なのである」この冒頭ナレーションだけでもう、寺山の仕事だとわかってしまう。
 
『中西太 背番号6』(デジタル修復版)(1964年7月14日放送)
構成:寺山修司
ディレクター:萩元晴彦


TBSレトロスペクティブ映画祭の企画について

昨今「テレビはオワコンだ」とよく聞くが、
かく言う貴方は本当の“テレビ”を知っているのか?

TBSではテレビ黎明期から現在に至るまで、メディア論を根本から問う名作ドキュメンタリーが数多く制作されてきた。しかしそれらの多くは、放送後ほとんど視聴の機会に恵まれず、暗く冷たいテープ倉庫の中で今も静かに眠ったままなのだ。そこで私は独断と偏見でいくつかのフィルムを取り出し、デジタル修復して世に再発表する「TBSレトロスペクティブ映画祭」を企画した。

第1回は、拙作『日の丸~寺山修司40年目の挑発~』の原型である『日の丸』を手掛けた巨人・寺山修司特集。フィルムの保存状態によって修復に限界があった作品も少なくないが、作品そのものが持つ熱量と説得力は今でも我々の胸に迫ってくる。故きを温ね新しきを知る・・・
そうこれこそが、自由で可能性に満ちた“テレビ”の本来の姿なのだ!
第2回、第3回の作品選定の合間を縫い、私も大画面のスクリーンで堪能したいと思う。

TBSレトロスペクティブ映画祭企画 映画監督 佐井大紀


【TBSレトロスペクティブ映画祭】
企画・プロデュース:佐井大紀
エグゼクティブ・プロデューサー:大久保竜
プロデューサー:津村有紀
テクニカル・マネージャー:宮崎慶太
製作著作:TBS
配給:TBS DOCS