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システム・クラッシャー Systemsprenger/System Crasher

5月3日(金)公開

© 2019 kineo Filmproduktion Peter Hartwig, Weydemann Bros. GmbH, Oma Inge Film UG (haftungsbeschränkt), ZDF

日時

5月3日(金)公開

料金

一般¥2,000/シニア(60歳以上)¥1,300/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(18歳以下) ¥1,000/ジュニア(15歳以下)¥800/UPLINK京都会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINK京都ユース会員(22歳以下)いつでも¥900/障がい者割引¥1,000

スケジュールとチケット SCHEDULE & TICKETS

05.03

05.04

05.05

05.06

05.07

05.08

05.09

詳細 DETAIL

受賞37部門
ベルリン国際映画祭2019 銀熊賞(アルフレッド・バウアー賞)&ベルリン・モルゲンポスト紙審査員賞
バーデン・バーデンテレビ映画祭2019 最優秀作品賞
バイエルン映画賞2020 最優秀作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、助演女優賞、脚本賞、編集賞、音響賞
エムデン国際映画祭2019 最優秀作品賞 ほか
ノミネート26部門
ベルリン国際映画祭2019 金熊賞/アカデミー賞2000
国際長編映画賞ドイツ代表/ベルリン国際映画祭2019
最優秀デビュー作品賞/ヨーロッパ映画賞2019 主演女優賞/ヒホン国際映画祭2019
最優秀作品賞/エルサレム映画祭2019 国際批評家連盟賞/リュブリャナ国際映画祭2019 ほか

どこにも居場所のない9歳のベニーは吠え、吠え、吠え続ける。
可愛くて、狂暴で、優しくて、切ない・・・
ぶち切れるのは愛の不足の裏返し、ただママに愛されたい少女の怒りと悲しみの物語。

ケアホームからケアホームへ、里親から里親へ、「システム・クラッシャー」とは、あまりに乱暴で行く先々で問題を起こし、施設を転々とする制御不能で攻撃的な子供のこと。監督・脚本は、本作が長編デビュー作となるドイツ出身のノラ・フィングシャイト。ホームレスを描いたドキュメンタリーの撮影中、そこで「システム・クラッシャー」と呼ばれる子供がいることを知ったことから映画化。その強烈な演出により第69回べルリン国際映画祭銀熊賞とモルゲンポスト紙審査員賞の2冠を受賞。ドイツ映画賞では作品賞、監督賞、脚本賞、俳優賞、女優賞を含む8部門を獲得、世界各国で37冠(26ノミネート)に輝く。ベニー役にはへレナ・ツェンゲル。全身全霊の演技で力演、ドイツ映画賞主演女優賞を歴代最年少で受賞。

福祉制度が整っている国でも、そこからこぼれ落ちてしまう子供は少なからずいる。システムの仕組みから外れた破壊者は社会から排除するしかないのか?
世界には怒りの感情を抑えられない多くのベニーがいる。本作は、どんなに脚色されていても、決して想像上の産物ではない。甘ったるさや教訓めいたものは語らず、観客の共感を1ミリも必要とせず描き切る。ベニーは可愛らしく素敵な女の子であると同時に、錆びた鍵がついた手榴弾だ。観たからには一生忘れられない魂の映画、この強烈なストレートパンチは長い間あなたの心に残るだろう。

【STORY】
ただママと一緒にいたいだけ——

いつもピンクのトップスを着込んだベニーは、9歳のどこにでもいる普通の女の子。だけど、怒りの感情にいったん火がつくと、あたり構わず暴力をふるい手がつけられなくなる問題児。里親の家庭、グループホーム、特別支援学校、トラブルを起こしては新たな保護施設へとたらい回し。学校にも行かず、街をぶらついては毎日を過ごす。そんなベニーは、顔を触られることが大嫌い。ママ以外、誰にも顔を触らせない。赤ちゃんの頃、顔にオムツを押し付けられたことがトラウマとなって、感情をコントロールできないほどのパニック発作を起こすから。

友達がいないベニーにとって、心を許して話せる相手はママ、そして社会福祉課のマリア・バファネの二人だけ。特にバファネは、ベニーがトラブルを起こすたびに受け入れてくれる施設探しに奔走し、ママ以上にベニーの将来を案じてくれる頼もしい存在だ。そんな彼女が、ベニーの新しい通学付添え人、ミヒャを見つけてきた。彼の役目は文字通り、ベニーの通学に付き添うこと。だがベニーは学校へ行く気などさらさらない。挙句、「学校に行きたくない」とグループホームで包丁を振り回しては、駆け付けた救急隊に鎮静剤を打たれ、病院へと連れていかれる始末。

閉鎖病棟へ入れてしまうか、精神病院に入院させるか。それとも海外の集中体験プログラムに参加させるか。バファネやグループホームの職員たちは会議で頭を抱え、ベニーの扱いに結論を出せずにいた。そんな中、ミヒャが口を開く。「森で3週間、1対1で世話をする。水も電気もない、あの子にはいい環境だ」。そして、二人の森の中での生活が始まった。最初は掃除も、ベッドメイクも、水汲みも「やる気なし」と素っ気なかったベニー。しかし、ときに厳しく、本気で接してくれるミヒャにベニーは心を開いていく・・・。

『システム・クラッシャー』(2019年/ドイツ/ドイツ語/カラー/119分/原題:Systemsprenger/英題:System Crasher)
監督・脚本:ノラ・フィングシャイト
出演:ヘレナ・ツェンゲル、アルブレヒト・シュッフ、リザ・ハーグマイスター、ガブリエラ=マリア・シュマイデ
撮影:ユヌス・ロイ・イメール
音楽:ジョン・ギュルトラー
日本語字幕:上條葉月
後援:ゲーテ・インスティトゥート東京
提供:クレプスキュール フィルム、シネマ サクセション
配給:クレプスキュール フィルム