最新作『哀れなるものたち』が大ヒット中!
奇才ヨルゴス・ランティモス監督による必見の2作品がスクリーンに凱旋!
母国ギリシャで『籠の中の乙女』(12)、『アルプス(原題)/Alps』などの映画を撮ってきたヨルゴス・ランティモスの初の英語作品となる本作で、観客はいきなり彼の独特な世界に放り込まれる。そこで大事なのは、観客もまずルールに従い、受け入れてみること。そこにはユートピアとは逆のディストピアの系譜が流れている。近い未来なのか遠い未来なのか、国家が市民にルールを押しつけ、市民はそれに従っている。それに従っている者は“街”で普通に暮らしている。そしてひと度“独身者”になると、ホテルという矯正施設へ連行されるのだ。そのパートナー教育では、相方がいることがいかに有益かを刷り込まれる。観客は主人公と同じように戸惑いながら矛盾を経験する。だが忘れてはいけないのは本作が実はコメディであるということ。そこには監督同様、表情を変えない“笑い”が眠っている。
“独身者”は、身柄を確保されホテルに送られる。そこで45日以内にパートナーを見つけなければ、自ら選んだ動物に変えられ、森に放たれる。そんな時代、独り身になったデヴィッド(コリン・ファレル)もホテルに送られ、パートナーを探すことになる。しかしそこには狂気の日常が潜んでいた。しばらくするとデヴィッドは“独身者”が暮らす森へと逃げ出す。そこで彼は恋に落ちるが、それは“独身者”たちのルールに反することだった―。
『ロブスター』(2015年/アイルランド・イギリス他/カラー/英語・フランス語/118分/原題:THE LOBSTER/R15+)
監督:ヨルゴス・ランティモス『籠の中の乙女』
出演:コリン・ファレル『トータル・リコール』、レイチェル・ワイズ『ナイロビの蜂』、ジェシカ・バーデン『記憶探偵と鍵のかかった少女』、オリビア・コールマン『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』、アシュレー・ジェンセン「アグリー・ベティ」、アリアーヌ・ラベド『ビフォア・ミッドナイト』、アンゲリキ・パプーリァ『籠の中の乙女』、ジョン・C・ライリー『少年は残酷な弓を射る』、レア・セドゥ『美女と野獣』、マイケル・スマイリー『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』、ベン・ウィショー『007スペクター』
脚本:ヨルゴス・ランティモス、エフティミス・フィリップ
後援:アイルランド大使館、ブリティッシュ・カウンシル
配給:ファインフィルムズ