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ヴェルクマイスター・ハーモニー 4Kレストア版 WERCKMEISTER HARMONIAK/WERCKMEISTER HARMONIES

上映中~3月21日(木)※上映終了

© Göess Film, Von Vietinghoff Filmproduktion, 13 Production

日時

上映中~3月21日(木)※上映終了

料金

一般¥2,000/シニア(60歳以上)¥1,300/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(18歳以下) ¥1,000/ジュニア(15歳以下)¥800/UPLINK京都会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINK京都ユース会員(22歳以下)いつでも¥900/障がい者割引¥1,000

詳細 DETAIL

忽然と現れたクジラ、暗闇に響く扇動者ブリンスの声。
そして、世界は破滅に向かう。

世界に衝撃を与えたラディカルでパンクな傑作が4Kで蘇る。

※当館では2K上映

『ニーチェの馬』を最後に56歳という若さで映画監督から引退したタル・ベーラ。伝説的な7時間18分の『サタンタンゴ』の直後に発表され、日本での初劇場公開作となった『ヴェルクマイスター・ハーモニー』が4Kレストア版で蘇る。

2019年に初めて劇場公開された『サタンタンゴ』は大きな衝撃を持って迎えられ、2022年には『ファミリーネスト』『アウトサイダー』『ダムネーション/天罰』という初期 3作品も劇場公開されるなど、日本でも信奉者が増え続けるタル・ベーラ。

本作をきっかけに 2001年にニューヨーク近代美術館(MOMA)でタル・ベーラ監督の特集上映が組まれ、ジム・ジャームッシュやガス・ヴァン・サントを驚愕させ、同年のヴィレッジ・ヴォイス誌が選ぶベスト・ディレクターにデヴィッド・リンチ(『マルホランド・ドライブ』)、ウォン・カーウァイ(『花様年華』)と並んで、タル・ベーラが選出されるなど、世界に衝撃を与えた記念碑的傑作。ファスビンダー作品のミューズとも言えるハンナ・シグラが物語の重要なカギを握る役で出演しているのも見逃せない。

【STORY】

破壊とヴァイオレンスに満ちた、漆黒の黙示録

すべては、 “クジラ“が見ていた・・・。

ハンガリーの荒涼とした田舎町。天文学が趣味のヤーノシュは老音楽家エステルの身の回りを世話している。エステルはヴェルクマイスター音律を批判しているようだ。
彼らの日常に、不穏な“石”が投げ込まれる。広場に忽然と現れた見世物の“クジラ”と、“プリンス”と名乗る扇動者の声。その声に煽られるように広場に群がる住人達。彼らの不満は沸点に達し、破壊とヴァイオレンスへと向かい始める。

スクリーンに映し出される登場人物たちを愛してほしい。
そして彼らが破滅していったように、あなたたちも破滅してほしい。
ー(2000年来日時のインタビュー)

◉タル・ベーラ
TARR BELA

1955年ハンガリー、ペーチ生まれ。
哲学者志望であったタル・ベーラは16歳の時、生活に貧窮したジプシーを描く8ミリの短編を撮り、反体制的であるとして大学の入試資格を失う。その後、不法占拠している労働者の家族を追い立てる警官を8ミリで撮影しようとして逮捕される。釈放後、デビュー作『ファミリー・ネスト』(77)を発表。この作品はハンガリー批評家賞の新人監督賞、さらにマンハイム国際映画祭でグランプリを獲得した。
1994年に約4年の歳月を費やして完成させた7時間18分に及ぶ大作『サタンタンゴ』を発表。ベルリン国際映画祭フォーラム部門カリガリ賞を受賞、ヴィレッジ・ボイス紙が選ぶ90年代映画ベストテンに選出されるなど、世界中を驚嘆させた。続く『ヴェルクマイスター・ハーモニー』(2000)がベルリン国際映画祭でReader Jury of the “Berliner Zeitung”賞を受賞、ヴィレッジ・ボイス紙でデヴィッド・リンチ、ウォン・カーウァイに次いでベスト・ディレクターに選出される。2001年秋にはニューヨーク近代美術館(MOMA)で大規模な特集上映が開催され、ジム・ジャームッシュ、ガス・ヴァン・サントなどを驚嘆させると共に高い評価を受ける。
90年以降はベルリン・フィルム・アカデミーの客員教授を務め、2012年にサラエボに映画学校film.factoryを創設。2016年に閉鎖した後も、現在に至るまで世界各地でワークショップ、マスタークラスを行い、後輩の育成に熱心に取り組んでいる。
インスタレーションや展示も積極的に手掛け、2017年にアムステルダムのEye Filmmuseumで“Till the End of the World”、2019年にはウィーンで“Missing People”を開催している。

Filmography
1977 『ファミリー・ネスト』
1978 Hotel Magnezit (短編)
1980 『アウトサイダー』
1982 Macbeth(TV)
1981 Prehab People
1984 「秋の暦」
1988 『ダムネーション/天罰』
1989 City of Life (オムニバス映画の一編)
1994 『サタンタンゴ』
1995 Journey on the Plain(短編)
2000 『ヴェルクマイスター・ハーモニー』
2004 Visions of Europe/“Prologue” segment (オムニバス映画の一編)
2007 『倫敦から来た男』
2011 『ニーチェの馬』

『ヴェルクマイスター・ハーモニー 4Kレストア版』(2000年/ハンガリー=ドイツ=フランス/モノクロ/146分)※当館では2K上映
監督・脚本:タル・ベーラ
出演:ラルス・ルドルフ、ペーター・フィッツ、ハンナ・シグラ、デルジ・ヤーノシュ
原作・脚本:クラスナホルカイ・ラースロー 
音楽:ヴィーグ・ミハーイ
配給:ビターズ・エンド