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マルセル・マルソー 沈黙のアート L’art du silence/The Art of Silence

上映中~11月2日(木)※上映終了

日時

上映中~11月2日(木)※上映終了

料金

一般¥2,000/シニア(60歳以上)¥1,300/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳) ¥1,000/ジュニア(15歳以下)¥800/UPLINK京都会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINK京都ユース会員(22歳以下)いつでも¥900/障がい者割引¥1,000

詳細 DETAIL

マルセル・マルソー生誕100周年 マウリッツィウス・スタークル・ドルクス監督

彼はパントマイムを”芸術”にした

“パントマイムの神様”マルセル・マルソー。ボロボロのシルクハットと赤いバラ、白塗りメイクで世界に知られる道化師“ビップ”(BIP)。言葉をひと言も発せず、身ぶりと表情だけですべてを表現するマルソーの舞台はいかにして生まれたのか?第二次世界大戦中、フランスのレジスタンスに身を投じ、ユダヤ人孤児300人余をスイスに逃がしたマルソー。危険な状況下で声を発さないコミュニケーション方法は、戦後独自の芸術表現に昇華され国境を越えて広く愛されるようになった。

マルソーと共にレジスタンスに参加した従弟、彼の遺志を継ぐ家族、ろうの世界的パントマイマー、クリストフ・シュタークルら、マルソーを知る人物が登場し、彼の魅力を語る。沈黙の表現がなぜ人びとを惹きつけ続けるのか?豊富なアーカイブ映像を織り交ぜ、様々な視点からマルセル・マルソー、そしてパントマイムというアートの神髄に迫るドキュメンタリーである。


©Les Films du Prieuré / Dominique Delouche

【STORY】
パントマイムの神様の知られざる事実

マルセル・マルソーのアーカイブ映像から本作は始まり、マルソーの娘であるカミーユ・マルソー、オーレリア・マルソー、妻のアンヌ・シッコらがマルソーの人物像や思い出、家庭での姿を語る。

インタビューから浮き彫りになるのは、ユダヤ人精肉店に生まれ、アウシュヴィッツで父を殺されたという、マルセル・マルソーのバックグラウンドだ。青年期、マルソーと共にレジスタンス運動に身を捧げた、108歳になる従兄弟のジョルジュ・ロワンジェ。ロワンジェの息子ダニエルが、ユダヤ人孤児300名余をスイスに脱出させたマルソーの抵抗の精神を詳細に語る。

また、マルソーを知る二人のパフォーマーが〈音のない芸術〉を語る。ロブ・メルミンは、マルソーのマイム学校で学び、世界的に知られるようになったが、パーキンソン病に罹患して以降、パントマイムやサーカスの技法を応用し、運動スキルをトレーニングする方法を研究・開発している。本作ではそのワークショップの模様が映し出される。また、ろう者のパントマイマーであるクリストフ・シュテルクレは、生来全く聴こえないが「その代わりマイムがあった」「聴覚はないが二倍激しく生きている」と手話で語る。シュテルクレは監督自身の父親であり、監督が映像に大きな関心を持つきっかけとなった。このようにして、“パントマイムの神様”、マルセル・マルソーの実像、そして〈沈黙の芸術〉が映し出されていく。


©Beauvoir Films / Raphael Beinder

『マルセル・マルソー 沈黙のアート』(2022年/スイス=ドイツ/独語・英語・仏語/カラー&モノクロ/81分/原題:L’art du silence/英題:The Art of Silence)
監督・脚本:マウリッツィウス・スタークル・ドルクス
出演:アンヌ・シッコ、カミーユ・マルソー、オーレリア・マルソー、ルイ・シュヴァリエ、ジョルジュ・ロワンジェ、クリストフ・シュテルクレ、ロブ・メルミン
配給:パンドラ