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ヒューマン・ボイス THE HUMAN VOICE

上映中~11月24日(木)※上映終了

© El Deseo D.A.

日時

上映中~11月24日(木)※上映終了

料金

【特別料金】800円均一

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ジャン・コクトーの戯曲「人間の声」をアルモドバルが自由に翻案
アルモドバルにとって初の英語劇であり、実験的作品

日本での公開日が先日決定したペドロ・アルモドバル監督作品『パラレル・マザーズ』と、同日11月3日(木・祝)に公開となる『ヒューマン・ボイス』。
アルモドバル監督が、フランスの芸術家ジャン・コクトーの名作戯曲「人間の声」を翻案し、初めて全編英語劇に挑戦した30分間の短編作品だ。監督にとってコクトーの戯曲は古くから馴染みがあり、幾度か作品にインスピレーションを与えてきたという。今回、原作をできるだけ「忠実」に脚色しようと試みたものの、性分に合わず、「自由に翻案」と説明を加えている。
元恋人に別れを告げられたばかりの女性が、電話での会話劇だけで展開する物語。最初こそ未練があることを悟られずにしていたが、次第に元恋人への感情を露わにしていく…「スーツケースを取りに来るというだけの電話をするのに何日もかけるような男を、狂気に至るまで愛してはいるが、媚びるほど依存しきってはいない女性」と、監督なりの解釈で主人公を描き出す。

今回、見事な一人芝居を演じ切ったのは、国際的にも広く支持され、演技派としても評価の高いティルダ・スウィントン。本作でも圧倒的な存在感を放つ。ティルダについて監督は、「抽象的で演じるには困難があるこの役には、真実味と感情を持たせる優秀な女優が必要だった。彼女は才能の幅広さを証明した。彼女の知性と意欲、そしてとてつもない才能と、私に対する絶対的な信頼が大きな役割を果たした。全ての映画監督がこういう気持ちになれることを願う。」と、大絶賛。
このたび解禁となった予告篇は、耳にイヤホンをつけた女性がベランダの花にガソリンを撒いている衝撃のシーンから始まる。何かを探しているのか、スーツやトランクの臭いを嗅ぎ回る犬。そして、スマホの画面を確認し、怒りに苛まれる女性。メイクを施して、ベッドに置いたスーツにそっと手を添えながら眠りにつく。そこから音楽と画面が切り替わり、色鮮やかなブルーのスーツで颯爽と工具店に訪れる姿や、ライターを付けたり斧を振りかざす様子が映し出されている。30分間という短い時間の中で繰り広げられる怒涛の展開を想像させる内容だ。
また併せて解禁となったポスタービジュアルでは、バレンシアガの真っ赤なドレスを身にまとったティルダが斧を振りかざす姿が目を引く。さらに、ペンチや糸鋸といった様々な工具でタイトルや監督とティルダの名前が形作られ、アーティスティックな雰囲気の中にどこか狂気さえも感じる独特なデザインとなっている。

【STORY】
元恋人に別れを告げられたばかりの1人の女性が、
電話で話すセリフだけで物語が展開する。
最初こそ未練があることを悟られずにしていた主人公だが、
次第に元恋人への感情を露わにしていく——

1人の女が元恋人のスーツケースの横で、ただ時が過ぎるのを待っている。スーツケースを取りに来るはずが、結局姿を現さない。傍らには、主人に捨てられたことをまだ理解していない落ち着きのない犬がいる。女は待ち続けた3日間のうち、1度しか外出をしていない。その外出先で、斧と缶入りガソリンを買ってくる。女は無力感に苛まれ、絶望を味わい、理性を失う。様々な感情を体験したところで、やっと元恋人からの電話がかかってくるが・・・

アップリンクによるストリーミング・マガジン【DICE+】にて『ヒューマン・ボイス』を紹介!
 監督インタビューも!記事はこちら

『ヒューマン・ボイス』(2020/スペイン/英語/30 分/カラー/ドルビーデジタル/アメリカンビスタ/原題:THE HUMAN VOICE/字幕翻訳:松浦美奈/G)
監督・脚本:ペドロ・アルモドバル
出演:ティルダ・スウィントン
原作:ジャン・コクトー「人間の声」
配給・宣伝:キノフィルムズ
提供:木下グループ