カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞し、
トリュフォーの名を一躍国際的に知らしめた名作にして、
「ヌーヴェル・ヴァーグ」映画を代表する一本。
家庭にも学校にも居場所がなく、ついには非行に走って感化院送りになる14歳の少年アントワーヌ・ドワネルを主人公とした半自伝的作品。静止画を用いて解釈を宙吊りにする開放型のエンディングは、その後の映画にさまざまな影響を及ぼした。「これまでに観た中で最も美しい映画の一本」(黒澤明)、「映画にこれほど心動かされたことはない」(ジャン・コクトー)、「ヌーヴェル・ヴァーグ最初の傑作」(ジョナス・メカス)等々、世界中の芸術家に愛された作品でもある。撮影開始直前に亡くなったバザンに捧げられている。
『大人は判ってくれない』(1959年/フランス/モノクロ/99分/原題:Les Quatre Cents Coups/4Kデジタルリマスター版 ※当館は2K上映)
監督・原案:フランソワ・トリュフォー
脚色・台詞:フランソワ・トリュフォー、マルセル・ムーシー 撮影:アンリ・ドカ
音楽:ジャン・コンスタンタン
出演:ジャン=ピエール・レオー、パトリック・オーフェー、アルベール・レミー、
クレール・モーリエ、ギー・ドコンブル、ジョルジュ・フラマン
©1959 LES FILMS DU CARROSSE/SEDIF