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山歌

上映中~6月9日(木) ※上映終了

ⓒ六字映画機構

日時

上映中~6月9日(木) ※上映終了

料金

一般¥1,900/シニア(60歳以上)¥1,300/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳)¥1,000/ジュニア(15歳以下)¥800/UPLINK京都会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINK京都ユース会員(22歳以下)いつでも¥900

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詳細 DETAIL

共に、生きろ。

かつて日本の山々に実在した流浪の民・山窩(サンカ)。
財産も戸籍も持たず、ときに蔑まれ、ときに自然の恵みを一身に浴びた。
混乱の今、これまでを問い、これからをつくる私たちの物語。

高度成長にわく1965年。受験勉強のため、東京から祖母の家がある山奥の田舎に帰ってきた中学生の則夫は、ふとしたきっかけで、山から山へ漂泊の旅を続ける山窩(サンカ)の家族と出会う。一方的な価値観を押し付けられ、生きづらさを抱えていた則夫は、既成概念に縛られず自然と共生している彼らの姿に魅せられていく。サンカの長・省三、彼の母タエばあ、娘のハナと交流は深まり、いつしかその家族は則夫にとって特別な存在となっていく。しかし村の経済発展に力を注ぐ建設会社に勤める父・高志の事業計画を知り、苦悶した則夫はある事件を引き起こす。

主人公則夫を演じるのは、『半世界』『罪の声』『孤狼の血 LEVEL2』など話題作への出演が続き、いま最も注目される若手実力派俳優、杉田。初主演となる本作ではナイーブさを漂わせた孤独な少年を等身大の演技で好演する。則夫が出会う野性味あふれる心優しいサンカの娘ハナには、女優、アーティストとして活動する小向なる。役作りのため山を走る「トレイルランニング」技術を習得し、身体能力を高め撮影に挑んだ。その父親で流浪の民サンカ一家の長、省三を渋川清彦が独特の存在感をたたえ体現している。そして、サンカの老婆に蘭妖子、則夫の祖母に内田春菊、父親に飯田基祐と個性豊かな俳優が脇を固めた。
監督は、北日本の馬文化に密着したドキュメンタリー映画『馬ありて』など「自然の中で人間がいかに生きるか」をテーマに映画を撮り続ける笹谷遼平。『山歌』は、第18回伊参スタジオ映画祭シナリオ大賞を受賞した『黄金』(旧題)の映画化で、自身初の長編劇映画作品となる。また、第17回大阪アジアン映画祭のプログラムの一つ、斬新で挑戦的な作品を紹介するインディ・フォーラム部門にて世界初上映となった。

【STORY】

1965年夏。都会の中学生則夫は受験勉強のため、東京から祖母の家がある山奥の田舎に来ていた。父と祖母の圧力のなか勉強を強いられている則夫は、近所の山で漂泊の旅を続けるサンカの男・省三、その娘・ハナと出会う。則夫は彼らに強く惹かれ、やがて省三の母・タエばあとも交流を持ち、蛇やイワナを獲り食べるという、自然の中での体験を通してあらためて「生きる」ことを体験する。いつしかハナとその家族は則夫にとって特別な存在になっていた。しかし則夫は、彼らが山での生活を続けられないほどに追い込まれていること、自分が彼らに対する加害者の1人だと知り、ある事件を引き起こす。

●サンカとは
かつての日本に実存していた山の漂泊民・サンカ。彼らは戸籍を持たず、山から山へ旅の生活を続け生きていた。また竹細工やカゴ、箕(み)などを作り、川魚を獲り、それらは売ることを生業とし、山中と山里を行き来した。昭和30年代まで、山中の川原にテントやほったて小屋を建てて暮らしているサンカの姿がしばしば目撃されていたが、高度経済成長とともに減少し、そのほとんどが一般社会に溶け込んだといわれている。

『山歌』(2022年/日本/カラー/1.85:1/5.1ch/77分)
監督・脚本・プロデューサー:笹谷遼平
出演:杉田雷麟、小向なる、飯田基祐、蘭妖子、内田春菊、渋川清彦、白石優愛、五十嵐美紀、星野恵亮、渡邉純一、若松俐歩、増田敦
音楽:茂野雅道
撮影監督:上野彰吾(JSC)
照明:浅川周
美術:小澤秀高
録音:小川武
衣装:金子澄世、廣田繭子
メイク:塚原ひろの
編集:菊池智美
助監督:葛西純
制作:橋本光生
アソシエイトプロデューサー:松岡周作
協力:伊参スタジオ映画祭実行委員会
製作:六字映画機構
配給・宣伝:マジックアワー