日時
上映中~2月9日(木)※上映終了
料金
一般¥1,900/シニア(60歳以上)¥1,300/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(18歳) ¥1,000/UPLINK京都会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINK京都ユース会員(22歳以下)いつでも¥900
上映中~2月9日(木)※上映終了
一般¥1,900/シニア(60歳以上)¥1,300/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(18歳) ¥1,000/UPLINK京都会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINK京都ユース会員(22歳以下)いつでも¥900
「死にたいな……。って、いうか、なんで生きてるんだろ、って思うんです」。これは、認知症の母と二人きりで長野に暮らす主人公の大島圭子が、「お困りごとはありませんか?」と市の職員に尋ねられた時の言葉だ。シングル介護が急増している昨今、親の介護などで生活が不安定に陥る団塊ジュニアは約33 万人いるとされている。(2015 年 試算)婚期もキャリアも逃し、生きる意味も失いかけた子供たち、そんな彼らに幸せはいつ訪れるのか―――。スタッフは、深川と宮澤を含めて5 人のみ。深川にとって長野県という知らない土地で知らない俳優たちと取り組む映画作りは、映画制作を始めた 20 代の頃の自分を思い出すとともに、これまでの経験や心の葛藤を吐き出すものとなった。若い頃から精神的に不安定だったと語る深川は、映画の世界にその救いを求め、 実際に「映画館で映画を観ると不安定な気持ちが落ち着く」ことがよくあったという。そんな自身の経験から、 久しぶりに臨む自主映画は「心の乱れが整う」ような作品に挑戦しようと意識した。しかしながら実際に出来上がった作品はというと、今までの深川作品のハートフルなイメージを覆す、癒しとは真逆ともとれるようなダークな映画に仕上がっているのが、じつに興味深いところである。
大島圭子、42歳。27歳の時、両親の介護のため東京の仕事を辞めて長野に戻った彼女は、生活保護を受けながら寝たきりの父親を看取り、今は認知症の母親、安江と2人で人目を避けて暮らしている。ある日、母親の徘徊騒動をきっかけに、高校の同級生だった横山賢治と再会する圭子。賢治は圭子の現在の生活を知り、手を差し伸べようと仕事の合間を縫って大島家に通うようになる。それまでは暗く、表情のない圭子だったが、次第に明るさを取り戻していき、年相応の女性として肉体と精神に火が灯り始めた。しかし、そんな平穏な圭子の日常に暗雲が立ち込める。母が急死したのだ。警察は検死の結果、インシュリンの過剰摂取による殺人事件と断定し、捜査に乗り出す。警察からの取り調べを受ける圭子。その人生は不気味な音を立てて崩れ始めていく―――。
『光復』(2021/日本/129分/アメリカンビスタ/5.1ch/R18+)
監督・脚本:深川栄洋
出演:宮澤美保、永栄正顕、クランシー京子、関初次郎、池田シン、伊東孝、大場泰正、崔哲浩、野崎数馬
製作協力:有限会社オヤシキ商事
製作・配給:スタンダードフィルム合同会社