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FUNNY BUNNY

上映中~5月20日(木)※上映終了

日時

上映中~5月20日(木)※上映終了

料金

一般¥1,900/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳) ¥1,000/シニア(60歳以上)¥1,300/ジュニア(15歳以下)¥800/UPLINK京都会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINK京都ユース会員(22歳以下)いつでも¥900

詳細 DETAIL

“さぁ、図書館に強盗に行かないか?”
暗鬱たる2021年に鮮やかな風穴を空けるダークヒーローが誕生

あの傑作ストーリーがついに映画化
謎が謎を呼ぶ、全く先の読めない痛快シニカルミステリー!

『FUNNY BUNNY』は2012年に上演されて大いに反響を呼んだ、飯塚監督のオリジナル戯曲を映画化した作品となる。舞台版では、「現在」「2年後」「4年後」という時空を軽やかに移動し、謎が謎を呼ぶという緻密なプロットが演劇ファンを熱狂させ、のちに飯塚自らの手によってノベライズ化もされている。満を持した映画版では、舞台の設定をさらに進化させ、時系列を巧みにシャッフルしつつ、音楽と映像による総合芸術作品として、さらなる高みを目指す。


【監督・脚本・原作】飯塚健×【主演】中川大志

主演は、飯塚監督作『虹色デイズ』(18)や『覚悟はいいかそこの女子。』(18)などの青春映画でスターダムを駆け上がり、NHK朝の連続テレビ小説「なつぞら」で国民的人気スターとなった中川大志。『虹色デイズ』に続く主演×監督コンビ作ということで、2人とも気合十分に臨んだ。中川が扮するのは「世界を救うのはいつだって、想像力だ」と豪語する、小説家志望の主人公・剣持聡役。一癖も二癖もあるアクの強いキャラクターだが、彼と関わる者は皆、その人間力にほだされてしまう。剣持は自殺志願者の胸の内を想像し、「生きろ!」と全身全霊で命綱を引っ張ろうとする。まさに彼こそ、令和3年のコロナ禍で、求められているヒーロー像ではないだろうか。
剣持の相棒、漆原聡役には、映画化もされた「ヴィレヴァン!」シリーズをはじめ、映画やドラマ、舞台で独自の個性を発揮する岡山天音。圧倒的な行動力を持つ剣持に翻弄されつつ、常に援護射撃を放つ親友にして良き女房役といったところだ。シャーロック・ホームズでいうところのワトソン的立ち位置となるが、この全くタイプの違う凸凹コンビの掛け合いにもご注目。
その他、図書館で出会い、まんまと“剣持一派”にされてしまう3人には、実力派女優とフレッシュなメンバーがキャスティングされた。図書館司書の服部茜役に『アヒルと鴨のコインロッカー』(07)、『迷宮カフェ』(15)の関めぐみ、大学生の新見晴役に本作が映画デビューとなる新人のレイニ、女子高生の遠藤葵役に『朝が来る』(20)の森田想らが扮し、全員がテンポのいいアンサンブルを繰り広げる。また主演ドラマ「青きヴァンパイアの悩み」が絶賛放送中のゆうたろうが剣持の同級生の田所修役を、『AWAKE』(20)の落合モトキが元バンドマンの菊池広重役で、物語におけるキーマンとなるポジションを熱演する。

最初から最後まで、先の読めない痛快シニカルミステリーとなった本作。映画は【A面】では「図書館襲撃事件」が、【B面】では「ラジオ局電波ジャック」が描かれるが、その両面は巧みな伏線でつながっていた。そして、2つの事件に隠された謎と、悲しい真実が明かされた時、予想外にエモーショナルな感動がこみ上げる。

舞台から作り上げてきた飯塚監督のエッジの利いた世界観も秀逸な本作。様々なロジックを散りばめた“剣持語録”を含め、軽妙な台詞が飛び交う会話劇が生み出すポップな笑いも心地良い。いろんなカルチャーを詰め込んだ、密度の高いエンターテイメント作品だが、怒涛のフィナーレでは、絶望や悲しみ、慟哭が、大きな希望へと昇華される感動作として着地する!

【STORY】

【図書館強盗編】
「世界を救うのはいつだって想像力だ!」という持論を声高に述べる小説家志望の大学生・剣持聡。ある日彼は、親友の漆原聡と2人でタクシーに乗り込み、区立図書館に向かう。時刻は図書館の閉館間近の20時前、タクシーから降りてきたのは、愛くるしいうさぎたちだ。なんとうさぎの被り物をした剣持たちは、いきなり図書館に強盗に入るという暴挙に出る!
「絶対に借りられない本を、借りに来た」と宣言した2人は、館内に残っていた司書の服部茜と、大学生の新見晴を見つけると、手際よく拘束し、スマホを取り上げる。恐怖よりもあっけに取られた服部たちは「ここは図書館。銀行と間違えてないか!?」という疑問をうさぎたちにぶつけるも、彼らはひるむことなく、黙々と本を探し始める。
ところが館内には、もう1人、帰りそびれていた女子大生の遠藤葵が潜んでいた。遠藤が速やかに動いたことで、状況は一変!あっという間に形勢は逆転し、剣持たちが窮地に追い込まれる。観念した剣持たちがそれぞれ本名を明かしたあと「絶対に借りられない本の中に、宝の地図が隠されている」と説明するも、予想どおり「おとぎ話だ」と一蹴されてしまう。
漆原の「一緒にその本を探してほしい」という懇願の言葉にも、全く聞く耳を持たない3人。ところが、剣持が過去に起こったある出来事を話し始めると、全員が興味を持ち、引き込まれていく。その驚愕の内容とは!? 彼らは最終的に、目当ての宝の地図を探し出すことができるのか?

【ラジオ局襲撃編】
4年前に図書館で、剣持と共に熱い夜を過ごして以降、“剣持一派”となった4人。月日は流れ、剣持は無事小説家となり、学生だった者はそれぞれ社会人になっていた。図書館の襲撃事件以来、4人は年に2度ほど剣持に呼び出され、法に触れるギリギリの、あるいは軽く法を犯すという“人助け”をしてきた。この日も、剣持から号令がかかり、4人は馴染みの中華料理店に駆けつけた。
その数日前、剣持は駅のホームで自殺志願者の男を察知し、彼の飛び込み自殺を阻止する。男は服部の大学時代の同級生で、元「ザ・レディオユース」というバンドのギター&ボーカルの菊池広重だった。デビュー曲では「ニルヴァーナの再来」ともてはやされたグループだったが、以降は鳴かず飛ばず、解散した後、菊池は音楽畑を離れ、日々、サラリーマンとして自動販売機に飲み物を補充する日々を送っていた。
剣持は、またまたとんでもないミッションを提案する。それは、ラジオ局を襲撃し、電波を盗むこと。一体何のため?何をしでかそうというのか?そして、果たして剣持一派は無事に、このミッションをクリアできるのか!? 剣持の真の目的が明らかになった時、可笑しくて切ない物語が加速するー。

『FUNNY BUNNY』(2021年/日本/103分/カラー/ビスタ/5.1ch)
監督・脚本・編集:飯塚健
出演:中川大志、岡山天音、関めぐみ、森田想、レイニ、ゆうたろう、田中俊介、佐野弘樹、山中聡、落合モトキ、角田晃広、菅原大吉
原作:舞台「FUNNY BUNNY -鳥獣と寂寞の空-」(演出・脚本:飯塚健/青山円形劇場/2012)
   小説「FUNNY BUNNY」(飯塚健/朝日新聞出版)
製作総指揮:森田圭
エグゼクティブプロデューサー:多田一国、大野高宏
プロデューサー:金山、宇田川寧、吉田憲一
共同プロデューサー:田口雄介
音楽:海田庄吾
撮影:小松高志
照明:蒔苗友一郎、大田佳代
録音:藤林繁
美術:相馬直樹
装飾:酒井拓磨
スタイリスト:横田勝広、米村和晃
ヘアメイク:内城千栄子
音響効果:松浦大樹
スクリプター:石川愛子
キャスティング:梓菜穂子
編集:相良直一郎
助監督:齋藤勇起
制作担当:小沼秀剛
製作:KDDI
制作プロダクション:ダブ
配給:「FUNNY BUNNY」製作委員会