原作は、リウ・ジエが自身の体験をもとに、インターネット上で発表した小説「裸」。ロウ・イエにとって初の原作作品だが、ロウ・イエはこの小説を映画化しようとした理由をこう語る。「僕が常に興味を持っている”愛”というテーマを、女性の視線で率直かつ正直に、人間的な視線で提示していました。愛は人間にとって日常的な問題です」
撮影は、ジャ・ジャンク―作品には欠かせない撮影監督、ユー・リクァイ。出演は、LOUISVUITTON、Dior、Yves Saint Laurentなど、トップブランドの広告等で活躍するフランス生まれの中国人モデル兼女優コリーヌ・ヤンと、ジャック・オディアール監督『預言者』(2009年)のタハール・ラヒム。中国から来た教師とフランスに住む建設工という対照的なふたりを圧倒的な存在感で熱演、「『預言者』以来のハマり役」(ル・モンド紙)と評された。
北京からパリにやってきたばかりの若い教師、花(ホア)。なじみのない街で彼女は様々な男と体を重ね、自分の狭いアパートと大学の間、かつての恋人たちとフランスで新たに出会った人々の間を漂う。ある日、建設工のマチューという男と出会う。一目で恋に落ちた二人は、激しく肉体を求め合う。お互い、秘密を抱えたまま…。
『パリ、ただよう花』(2011年製作/105分/フランス・中国合作/原題:花 Love and Bruises)
監督:ロウ・イエ
出演:コリーヌ・ヤン、タハール・ラヒム