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【見逃した映画特集】幸福なラザロ

上映中~7月2日(木)

©2018 tempesta srl ・ Amka Films Productions・ Ad Vitam Production ・ KNM ・ Pola Pandora RSI ・ Radiotelevisione svizzera・ Arte France Cinema ・ ZDF/ARTE

日時

上映中~7月2日(木)

料金

【特別料金】一般¥1,300/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳) ¥1,000/シニア(60歳以上)¥1,200/ジュニア(15歳以下)¥800/UPLINK京都会員¥1,000/UPLINK京都ユース会員¥900

詳細 DETAIL

その人は疑わない、怒らない、欲しがらない。 
人は愚か者と呼ぶのかもしれない。これはそんな人の物語。
 

マーティン・スコセッシが才能を絶賛。
実際にあった詐欺事件を通して描く、見る者の価値観が試される美しき衝撃作。

時は20世紀後半。イタリアの小さな村で純朴なラザロと村人たちは、小作制度の廃止を隠蔽する侯爵夫人に騙され、社会と隔絶した生活を強いられていた。ところが夫人の息子タンクレディが起こした誘拐騒ぎをきっかけに、村人たちは初めて外の世界へ出て行くことになる。だが、ラザロにある事件が起き・・・。
フェリーニ、ヴィスコンティ、パゾリーニ、イタリア映画史に燦然と輝く巨匠たちの遺伝子を受け継ぐロルヴァケル監督は、本作で時空を超えた壮大なドラマを生み出し、新しい地平を切り開いた。

『幸福なラザロ』は、1980年代初頭にイタリアで実際にあった詐欺事件を知った監督の驚きから生まれた。人間が享受してきた文明はそのスピードを加速させ、人間を疲弊させ、世界を荒廃させた。富める者はさらに富み、持たざる者はさらに失う現代に、世界をありのままに見つめるラザロの汚れなき瞳はあまりにも衝撃的だ。その無垢なる魂は観る者を浄化し、かつて味わったことのない幸福感を与えてくれるだろう。そして思いもよらぬ展開を経て迎えるクライマックスは、私たちに忘れがたき至福の映画体験をもたらすはずだ。

【STORY】

渓谷で外の世界と隔絶されたインヴィオラータ村(「汚れなき村」の意)。村人たちは領主であるデ・ルーナ侯爵夫人(ニコレッタ・ブラスキ)に支配されていた。
彼らの中に誰よりも働き者の若い農夫がいた。彼の名はラザロ(アドリアーノ・タルディオーロ)。お人好しが過ぎるあまり仲間から軽んじられ、仕事を押し付けられていた。
ある時、侯爵夫人の美しい息子タンクレディ(ルカ・チコヴァーニ)が町からやってくる。タンクレディはラザロを仲間に引き入れて自身の誘拐騒ぎを演出し、二人は強い絆で結ばれるようになる。
その頃誘拐事件を発端に、インヴィオラータ村の存在が、領主による大規模な労働搾取の事件現場として世の中に報道される。結局村人たちは、揃って住み慣れた村から出ることになるのだが、ラザロだけは・・・・・・。

『幸福なラザロ』(2018年/イタリア/イタリア語/127分/1.66:1)
監督・脚本:アリーチェ・ロルヴァケル
出演:アドリアーノ・タルディオーロ、アニェーゼ・グラツィアーニ、アルバ・ロルヴァケル、ルカ・チコヴァーニ、トンマーゾ・ラーニョ、セルジ・ロペス、ニコレッタ・ブラスキ
日本語字幕:神田直美
配給:キノフィルムズ/木下グループ