沈黙は、捨てた。
第69回ベルリン国際映画祭 銀熊賞(審査員グランプリ)受賞
深いトラウマを抱えて生きてきた男たち。その告発のゆくえは――?鬼才フランソワ・オゾンが挑む、衝撃の実話。

フランスで現在も裁判が進行中の「プレナ神父事件」。
一人の勇気ある告発者から端を発し、結果的に80人以上もの被害者が名乗りをあげ、プレナ神父が教区を変えながら長年にわたって信者家庭の少年たちに性的暴力を働いていたという驚くべき事実が白日の下にさらされた。フランスのみならずヨーロッパを震撼させたこの衝撃の事件に、今やフランス映画のトップにして最先端に立つフランソワ・オゾン監督が、挑む。
【STORY】
妻と子供たちと共にリヨンに住むアレクサンドルは、幼少期に自分を性的虐待したプレナ神父が、いまだ子供たちに聖書を教えていることを知り、過去の出来事の告発を決意する。最初は関りを拒んでいたフランソワ、長年一人で傷を抱えてきたエマニュエルら、同じく被害にあった男たちの輪が徐々に広がっていく。しかし、教会側はプレナの罪を認めつつも、責任問題は巧みにかわそうとする。アレクサンドルたちは沈黙を破った代償──社会や家族との軋轢とも戦わなければならなかった。果たして、彼らが人生をかけた告発のゆくえは──?



『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』(2019年/フランス/2時間17分/カラー/ビスタ/5.1ch/原題: Grâce à Dieu)
監督・脚本:フランソワ・オゾン
出演:メルヴィル・プポー、ドゥニ・メノーシェ、スワン・アルロー、 ジョジアーヌ・バラスコ、エレーヌ・ヴァンサン
製作:エリック&ニコラ・アルトメイヤー
撮影:マニュ・ダコッセ
音楽:エフゲニー&サーシャ・ガルペリン
提供:キノフィルムズ
配給:キノフィルムズ/東京テアトル