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パーフェクト・ノーマル・ファミリー EN HELT ALMINDELIG FAMILIE /A PERFECTLY NORMAL FAMILY

上映中~1月20日(木)※上映終了

© 2019 NORDISK FILM PRODUCTION A/S

日時

上映中~1月20日(木)※上映終了

料金

一般¥1,900/シニア(60歳以上)¥1,300/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳)¥1,000/ジュニア(15歳以下)¥800/UPLINK京都会員¥1,100(土日祝¥1,300)/UPLINK京都ユース会員(22歳以下)いつでも¥900

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ある日突然、両親から離婚を告げられた娘たち。
そして、大好きなパパが女性になった……
10代の多感な少女の視点で描く、爽やかで心温まる家族の物語

デンマークの郊外で暮らすエマは、地元のサッカークラブで活躍する11歳の女の子。家族やチームメートのみんなとも仲良しの彼女は、慎ましくも幸せな日々を送っていた。ところがある日突然、両親から離婚すると告げ られたことで、エマの日常が一変する。しかも離婚の理由は“パパが女として生きていきたいから”だった…!?

北欧の国デンマークのアカデミー賞と呼ばれるロバート賞で9部門にノミネートされ、メイクアップ賞、児童青少年映画賞を受賞した『パーフェクト・ノーマル・ファミリー』は、女優として活動したのち、数多くの短編映画を発表してきたマルー・ライマン監督の長編デビュー作だ。近年、世界中でセクシュアルマイノリティの多様性や人権に光をあてた映画、TVドラマが盛んに作られているが、本作はトランスジェンダーをカミングアウトする当事者ではなく、その娘である少女の視点で全編が語られる点が新鮮にしてユニーク。この1990年代末を背景にした家族の物語は、11歳の時に父親が女性になった経験を持つライマン監督の自伝的な作品なのだ。

新人女性監督が自らの実体験に基づいて紡ぎ上げた、切なくも愛おしい“普通で完璧”な家族のカタチ

あどけなく多感な年頃の主人公エマは“パパが女性になる”現実をまったく理解できず、ひとり思い悩んで寂しさを募らせ、時にはやるせない苛立ちを爆発させる。小さい時からサッカーを教えてくれた優しいパパのことが大好きなはずなのに、見た目も名前も女性に変わっていくパパをうしても受け入れられない。ライマン監督はそんなエマの複雑な感情を、自らの実体験に基づくエピソードをちりばめて、繊細かつリアルにすくい取っていく。とはいえ本作は、ライマン監督が“少女時代の自分”と向き合おうとした深刻なドラマではない。エマやトランスジェンダーのトマス/アウネーテらの登場人物はあくまで架空のキャラクターであり、監督は「誰かに共感してもらえるストーリーを伝えたかった」と語る。笑いと涙たっぷりの語り口で観る者を魅了するライマン監督が、エマにそっと寄り添うようにして探求したのは「普通って何だろう?」という普遍的なテーマ。見た目も身体も男性から女性に変わったパパは、“今までのパパ”とは少し違うかもしれないけど、愛する気持ちは変わらない。その大切な思いを確かめていくエマの成長を愛おしく紡ぎ上げた本作は、清々しい余韻をもたらす珠玉の作品となった。

とびきりキュートな主演女優カヤ・トフト・ローホルトは、これが映画デビュー作。大混乱の日々のなかで“本当の自分の気持ち”を探し続けるエマの軌跡を、このうえなくナチュラルな存在感とリアクションで体現した。 トランスジェンダーのパパに扮し、ロバート賞主演男優賞にノミネートされたミケル・ボー・フルスゴーは、『ヒトラー の忘れもの』(15)やNetflixオリジナルの北欧スリラー 「ザ・レイン」(18~20)などで知られる実力派俳優である。 また、劇中ではエマと家族の歴史を記録したホームビデオの映像も盛り込まれており、家族・親子の絆を感じさせ、懐かしさがこみ上げてくる。たくさんの愛のつまったノスタルジックな映像は作品に温かみをもたらし、あらゆる世代の観る者の心を解きほぐすに違いない。

【STORY】

デンマークの郊外で暮らすエマは、地元のサッカークラブで活躍する11歳の女の子。幸せな家庭で充実した日々を送っていた。ところがある日突然、両親から離婚すると告げられたことで彼女の日常が一変する。しかも離婚の理由は「パパが女性として生きていきたい」だった…。ホルモン治療によって日に日に女性らしくなるパパのトマスが、やがて性別適合手術を受けるという現実をエマは受け入れられず、ひとり思い悩んで寂しさを募らせ、時にはやるせない苛立ちを爆発させる…。「大嫌い。パパなんか死んじゃえ!」。そう叫びながらも、本当はパパのことが大好きなエマが、幾多の葛藤の果てに気づいた自分の気持ちとは―――。

『パーフェクト・ノーマル・ファミリー』(2020年/デンマーク/デンマーク語・英語/ビスタ/カラー/5.1ch/97分/PG12)
監督・脚本:マルー・ライマン
出演:カヤ・トフト・ローホルト、ミケル・ボー・フルスゴー、リーモア・ランテ、ニール・ランホル
日本語字幕:中沢志乃
後援:デンマーク王国大使館
配給・宣伝:エスパース・サロウ